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海外旅行は先手必勝 GW~夏の予約好調
有休生かし、割引つかむ
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 出発の半年前から海外旅行を予約する消費者が増えている。JTBでは6月出発分の予約が前年の同じ時期を20%上回っている。ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を重視する傾向が強まり、有給休暇を使った長期の休みが取りやすくなっているためだ。予定を早めに固めれば、旅行代金が割引になる早期予約の対象になることも魅力になっているようだ。



GWの早期申し込みを受けつける旅行会社(東京都新宿区のJTBトラベルゲート新宿)


 JTBの6月出発分では欧州やハワイの予約が好調。1日夕にJTBトラベルゲート新宿(東京・新宿)を訪れた女性会社員(34)は「有休の消化を促す会社の方針もあって、7月中旬に長期の休みのめどが立ち、例年より早めに予約に来た。子供たちと一緒に出掛ける」とハワイ向けのパンフレットを手に取った。

5月分は5割増
 予約のピークは出発の1カ月半~2カ月前になるものの、早期化の傾向は各社に共通する。日本旅行では5月出発分の予約件数が前年の同じ時期より5割増えている。欧州、ハワイはともに9割増という人気ぶりだ。

 ANAセールス(東京・港)ではゴールデンウイークの欧州向けが5割以上の伸びとなり、「50~60代を中心に早めの予約が目立つ」という。阪急交通社では7~8月出発分の予約が1月下旬時点ですでに前年を3割上回っていた。

 早めの予約が増えるのは有休を組み合わせた長めの休みが取りやすくなっていることが背景にある。厚生労働省の就労条件総合調査によると、有休の取得率と取得日数はともに伸びる傾向。2012年の取得率は49.3%と11年を1.2ポイント上回り、取得日数も0.4日増の9日となっている。

休みが取りやすくなったことで早期予約割引も再認識されている。JTBの高価格帯のツアーは120日前までの予約で基本旅行代金が2万円引きになる。5月上旬の1週間のハワイ旅行をJTBで予約済みの男性会社員(57)は「旅行代金の浮いた分は現地での買い物に回す」と話した。

 企業が有休の取得を奨励する傾向は今後も続く見通し。財団法人日本交通公社の黒須宏志主任研究員は「時間にゆとりのあるシニア層だけでなく、現役世代も仕事をやりくりすることで長期の休みを取りやすくなった」と指摘。国内など近場の旅行では出発直前の間際予約が増える傾向にあるものの、「レジャー消費が上向くなか、海外旅行では今後も早めの予約が増える」と分析する。