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日本郵船(株)【9101】の掲示板 2023/02/17〜2023/02/19

続き

ご質問に回答いたします。

次に、IS/LM分析において、二つの曲線が交わる均衡点では、

財市場と貨幣市場の両方が同時に一意的に均衡することになります。

これは「財市場と債券市場が均衡していれば、そのとき、両方の市場が均衡している」ことを意味しており、必ずこうなる、という法則というか単なる関係式です。

これをワルラスの法則【Walras’ Law】といいます。

これと、ワルラス均衡【Walrasian equilibrium】の区別がつかず、トンチンカンなお騒がせ劇となった国会問答というものがあります。

それについて、説明する前に、もし、銀行が中小企業に対して「利子を0.001%に下げるのでいっぱいおかねを借りてください」と土下座して頼んだとします。

しかし、すべての中小企業は「低利で貸してもらっても、工作機械を導入したはいいが、三菱重工業【7011】からの部品の注文がなくなるリスクが高いことが一昨日分かったのでおかねは不要」という態度に出たとします。

こうなると、幾ら利子率を下げても誰も借り手はおらず、出てくる借り手といえば株やFX,ぱちんこ・パチスロで一攫千金をめざすモラルハザードに陥ったギャンブラーのみとなります。

借り手のいないマネーは、このように、実需のない投機に回り、GDPを押し上げる効果のない貸付となります。

こうした状況を流動性の罠【liquidity trap】といいます。

「貨幣の超過供給をしても、財の価格は上昇しない」理由は、生産的投資におカネがいかないからです。

恒等式は、あくまでも、成り立っている現象の関係を事後的に、ごく当たり前に書いた式に過ぎません。

これが生じているとき、バブルが形成されます。

アーヴィング・フィッシャーの交換方程式にしてもそうです。

一見もっともらしいですが、意味はありません。

仮に貨幣を増刷【赤字国債を乱発】して、イエレンさんの好きなヘリコプターマネーを市場にばらまいたところで、貨幣インフレが起きるだけです。

インフレ率を上回る賃金の上昇がなければ、実質賃金は減るという悪いインフレとなります。

第二次世界大戦の前のドイツやボリビアで起きたのがこれです。