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(株)大塚家具【8186】の掲示板 2018/06/08〜2018/06/15

※続き


「ききょう企画」をめぐる対立の深層とは

 問 資産管理会社の「ききょう企画」を巡って会長が訴訟を起こしています。これは相続スキームですね。

 勝之氏 まったく違います。姉の発案で、会長の株の一部をききょう企画に移すことになったのですが、父が株を持ったまま死んでしまった場合、株が散逸しかねないということで、安定化対策だと言っていました。130万株をききょう企画に移し、その代わりに私募債15億円分を発行して、会長が引き受けました。

一昨年の2月に家族が集まった時、会長から、そろそろ社債を一度返してもらおうという話になったのです。4月が償還期限だったので。結局、その後、話し合いがもたれず、期限を過ぎました。

10月にききょう企画の総会があったのですが、姉と弟と妹の4人が、あの社債は継続することが口頭で承諾されていると言い出しました。そして、11月1日に大量保有報告書が出て分かったのですが、株を久美子さんが自分の方に入れちゃったんですよ。慌てて弁護士に駆け込みました。

 問 大塚家具の株式はすでにききょう企画に売却されていて、その原資を社債で調達しているということですね。久美子氏は別のところから資金調達するためにききょう企画の株式に担保権を設定したと説明しています。

 勝之氏 差し押さえを逃れるためだと言っていました。実は私がいったん会社を辞めたあと、2008年末に会長の自宅に行ったところ、ききょう企画の株式を兄弟姉妹平等に変えてくれと言われました。それまで私が半分持っていましたから。当時は会社を離れていたので、いいよと即答したんです。今は母が10%、兄弟姉妹5人が18%づつを持っています。その際、贈与税が発生したので、母が肩代わりしておカネを貸し、少しづつ返してもらっているはずです。

 問 ききょう企画の訴訟は、15億円を返金せよという訴訟ですよね。

 勝之氏 ききょう企画の財産はほとんど大塚家具の株式なので、代物弁済するか、ききょう企画を会社ごと会長に持ってもらうしかない、と言っています。

 問 久美子氏らが資金調達して返金することもあり得ますね。

 勝之氏 ファンドを使って借りようとしている、借り先を見つけている最中だと言っていました。

「姉は会長と私を排除したいだけ」

 問 おカネの問題は一族のプライベートな問題ですが、それでどちらに大塚家具の株式が帰属するかとなると、上場企業の経営権の問題がからんできます。

 勝之氏 実は1年前の株主総会でも、ききょう企画は会長選任案に棄権しています。会長の選任に棄権するようでは、安定株主ではありません。私たちは、ききょう企画の株は、違法に持っている株だと思っています。会長と私を排除するために使われている。あのスキームは、始めからそういう目的だったのではないか。今になって思えばですが。

 問 久美子社長は会見で、私が会社に戻るということは、会長が引退するのが前提だった、と言っています。

勝之氏 2005年に久美子さんがいったん役員を辞めたのも、会長とぶつかったからで、母が、これだけ考え方が違うんだから、どちらかが辞めないと仕方がないわねと言ったためです。

 問 2008年に勝之氏が会社を辞めなければ、久美子さんが社長に戻ることはなかった、と。

 勝之氏 そうでしょうね。私もいなかったので分かりませんが、久美子さんが早く代われと父に言い続けていたのは事実です。久美子さんが戻る時に父がどういう言い方したかは、母も分らないのです。

 問 勝之さんと久美子さんの2人が会社に残るのは難しいのですか。

 勝之氏 仕事でぶつかっているのではないですからね。姉は、会長と私を排除したいだけですから、とくに会長を排除したいだけです。経営方針は関係ないんです。ぶっちゃけて言ってしまえば。久美子さんは、取締役会の様子をビデオに取っていて、会長が怒鳴ったりするのをパワハラの証拠だとか言っています。

 問 こうなると、委任状争奪戦で決着を付けるしかないのでしょうか。

 勝之氏 あとは株主の皆さんに判断していただくしかありません。