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(株)キング【8118】の掲示板 2019/12/14〜

  • >>75



    最初に販売したのは、A5判サイズに近い長さ222×幅141×厚さ3.2ミリメートルで液晶画面が8.5インチのBB-1シリーズ。その後、取り扱い品種を増やし、現在はBB-12を含め6機種を扱っている。付箋サイズはBB-12だけで、他はいずれもBB-1シリーズと同等かそれ以上の大きさだ。これまでのブギーボードシリーズはビジネス向けを狙って販売しており、今ではコールセンターでのメモツールや携帯ショップなど店頭での筆談ツールなど「電子メモ」として幅広く使われている。

    このブギーボードシリーズをさらに小型化すれば新しい使い方ができるのではと考え、電子付箋のアイデアが出てきた。マーケティング調査によって電子付箋の国内ニーズを探ったのではなく、開発担当者が自ら欲しいと思ったのがきっかけだったという。そこでキングジムは付箋サイズの製品を独自に企画し、KDに開発・製造を提案した。

    ラベルプリンター「テプラ」をヒットさせたキングジムの開発理念には、「万人に売れるものではなく1割の人に強く求められるものを目指す」ことがある。市場を見るだけでなく、開発者の思いによって開発プロジェクトがスタートする。そうした考え方がBB-12の開発にもつながった。KDも日本の市場で売れるというのであればと提案を受け入れ、新たに設計した。

    発売に当たっては、文具店以外に東急ハンズやロフトなどの流通チャネルも活用。派手な広告宣伝やプロモーションは特に行わなかったものの、発売当初からSNSには「小さくて付箋みたいでかわいい」「メモとして使いやすい」などの書き込みが相次いだ。「特別にほめちぎる書き込みがあったわけではないが、いい評判の書き込み件数がとにかく多かったので、これはいけるかなと思った」(八木氏)

    これまでのブギーボードシリーズは大型のためか、文具店内でも奥まったコーナーに置かれることが多いという。だが、小さいサイズのBB-12は比較的、一般ユーザーの目に触れやすいところに陳列されている。同デジタルプロダクツ課の陳嘉儀氏は、「文具店のレジ横に置かれたり、陳列フックに下げられていたりして、レジ待ちのお客さまが手に取って買っていくこともあった」と語る。店頭の他、大手ネット通販サイトや法人向けカタログ通販でも売れ行きは好調だという。