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任天堂(株)【7974】の掲示板 2022/11/19〜2022/11/21

OrinというアーキテクチャはTegraX1というアーキテクチャを拡張したものであり、TegraX1用に開発されたソフトはOrinでも間違いなく動作します。ソフトの互換性は完璧です。

このあたりのことがなかなか理解されていません。どう理解されていないのかというと、TegraX1用に開発されたソフトはOrinでは動かないという誤解です。これは間違いです。

今のソフトはマルチコアプロセッサに対応した並列処理ソフトになっていて、同じ命令セットを使っていても、性能が必要な場合で、コアが多い場合は、そのコア数に応じて処理すべき配列を分割し、その分割した配列と命令をセットにした処理の粒を、複数同時並行して複数のコアに引き渡し、並列処理して処理性能を稼ぎます。

そしてTegraX1で処理できる命令は、それと同じものがOrinでも処理できるようになっているので、ソフトはOrinでも動作します。

ではTegraX1とOrinの違いはどこかというと、搭載しているコアの数が多く、さらにメモリシステムが高速化されているので、並列処理性能が高いということです。

簡単にいうと、TegraX1が2並列に対応しているとすると、1個の処理を2つに分割して同時処理することで、半分の時間で処理できるのに対して、Orinが4並列まで対応しているとすると、1個の処理を4個に分割して同時処理することで、4分の1の時間で処理でき、TegraX1の半分の時間で処理できるということが、マルチコアによる並列処理での高速化の仕組みです。

このような仕組みですから、原理的には搭載しているコアの数だけ処理時間を短くできます。2個なら半分に、4個ならその半分に、8個ならさらにその半分にという感じで、命令は同じでも並列度を高くすることで、どこまでも時間を短縮できます。

この並列処理の仕組みが理解できていないと、TegraX1よりもOrinの方が高速だということになると、命令が異なることで高速化するという理解になり、ソフトの互換性がなくなると誤解してしまうのです。

まあ、このような並列処理の仕組みを解説している本は少ないので、どうしてもこのような理解は広まりません。