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シチズン時計(株)【7762】の掲示板 〜2015/04/28

シチズンなどの日本の製造業は、過去、生産性を大幅に上昇させ、生
産数量を増やし、日本の実質GDPの増大に大きく貢献してきた。しか
し、超円高下でアジア企業との価格競争に巻き込まれ、製品価格も急
激に下落してしまった。日本の一部の製造業は、超円高を原因とする高
賃金という壁を最後に打ち破れず、収益が悪化し、大赤字を出したり倒
産してしまったりてしている。収益の悪化に直面した日本の製造業は、
生産性が高く、成長性の高い部門までも、続々と中国や東南アジアの
低賃金国家に工場を移転している。

シチズンもそうした企業の一つであろう。中国やタイへと生産拠点を移し
ている。しかし、仮に、日本の全てのメーカーが、アジアでの生産を進め
るならば、将来、日本から工場は無くなってしまう。完全に無くなってし
まったなら、日本は、経済成長をすることも、不可能になる。

日本企業がアジア諸国に工場を移転する最大の理由は、アジア諸国の
賃金が安いことである。しかし、低賃金の原因は、アジア諸国が発展途
上にあるからだけではない。アジア諸国の政府・中央銀行が、自国の通
貨を安く誘導し、外国企業の誘致、輸出振興をはかっていることも大きく
寄与している。こうした環境下で、シチズンがアジア展開を進めていなけ
れば、シチズンの株価は上がるどころか、紙切れになっていたであろう。

日本がアジア諸国と対等な条件で競争するためには、アジア諸国に操
作された超円高・アジア通貨安を是正することが不可欠である。政府・
日銀は円高是正に本気で取り組むべきである。最近、円レートは円安
方向に動いているが、まだまだ不十分である。本日もシチズンが工作機
械を、台湾企業に委託生産することが報道されている。シチズンの新
設の国内工場が、輸出で利益を上げ、その結果、株価も上がるような
政策をとらなければ、日本経済の成長もありえないはずだ。

実質実効為替レートから見た超円高の進行の実体
http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-4.html

購買力平価から見たアジア諸国の通貨に対する超円高の実体
http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-7.html

アジア諸国の通貨に対する超円高の原因
http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-9.html