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(株)ブイ・テクノロジー【7717】の掲示板 2018/03/22〜2018/04/03

 今日はいい押し目を作ってくれた。
明日はつぃに25日線が3万の大台に上がってくる。

 さて、Vテクの快進撃も明日からスタートかな?

 ところで、液晶/有機ELディスプレイ市場で中国・韓国企業の新規生産工場の立ち上げが2018~2021年にかけて活況を呈する。
その特徴は、
(1) ディスプレイのコストダウンのための基板の大型化:
(2) 照明、車載、VR用など市場拡大に伴う有機ELディスプレイの新規工場立ち上げ増産:
(3) ディスプレイの高精細化・高解像度化に伴う蒸着用メタルマスク(FMM)の高度化:
である。

 その中で最も注目されているのは、基板の大型化に伴いFMMも大型化され、価格も上昇する消耗資材のFMMである。更に、iPhoneXへOLEDディスプレイを独占供給しているサムスンがOLEDディスプレイ生産に不可欠なFMMを世界第一位のサプライヤーの大日本印刷(DNP)と世界第2位の凸版印刷に対し、サムスン以外にFMMを販売することを禁じたからだ。
 ディスプレイパネルを量産するパネルメーカーが増えるにつれ、FMM需要が増えるが、大日本印刷と凸版印刷がサムスンにしか供給できないため、世界市場でFMM争奪戦に拍車がかかろうとしている。その間隙を縫ってシェアを拡大したいFMM生産能力世界第三位の明基友達集団傘下、達運精密工業(ダーウィン・プレシジョンズ)は友達光電(AUO)やアップルなどにFMMサンプルを出荷しており、シェア拡大のチャンスととらえている。ダーウィンのFMM月産能力は3,000枚。ダーウィンはFMM増産のため、昨年設備投資に25億台湾元(約94億円)を投じ、新竹県湖口郷の新竹工業区で工場棟を購入し、工場を完成させている。

 一方、ディスプレイの解像度は現状スマホ用の400~500ppiから3D→VR端末用と1000ppiを超える要求が現実味を帯びてきた。さらに、基板の大型化に伴うFMMの大型化(重量の増大)が要求されている。更に、有機ELディスプレイ製造工程では、成膜時間の短縮以外に基板やメタルの搬送時間を短縮して短時間で正確な位置合わせを可能にする高効率・高スループットの蒸着装置が要求されている。そのためには、メタルマスク(マスク固定用のフレームも含む)が重すぎてはいけない。重いと、搬送用のロボットアームに高い剛性が求められるし、慎重な搬送に時間を要するからだ。
「精密なパターン加工ができるように薄く、熱膨張せず、軽い」。これが高精細・高解像度な次世代ディスプレーの製造に求められるメタルマスクの理想像なのだ。
現状のFMMのシェア世界3位までは大日本印刷(DNP)、凸版印刷、台湾のDarwin Precisions(達運精密工業)。すべて、エッティング方式で生産されているFMMである。
 
 現状FMMの製造法には、欠点がある。
エッティング方式では、メタル穴がVの字に加工されるため解像度の点で劣る。2020年にFMM売上高300億円を目指すDNPも「現在は技術の完成度からエッチング方式で製造しているが、さらなる高精細化への技術開発を継続して行っている」と述べている。
また、FMM製造の電鋳方式の場合は、FMMに用いる合金材料の磁性とマスクの大型化が課題である。

 それに反して、Vテクが開発した樹脂と金属のハイブリッド構造によるマスクでは、レーザーパターニング装置を適用して薄くできるため材料の抜けが良く、成膜の位置精度並びに画素開口位置精度共に既存のFMMをしのいでいる。更に、既存マスクはインバー材で製造され、これにテンション(張力)をかけてマスクフレームに強固に溶接されているが、ハイブリッドメタルマスクはテンションが不要。このため、FMMの大型化に適したマスクフレームを含めた重量を大幅に軽量化でき、位置合わせのための搬送時間も短縮され高スループットの蒸着工程が期待されている。

 調査会社IHS Markitは、有機EL用ファインメタルマスク市場が16年の2億500万ドルから19年には8億200万ドルへ4倍に拡大すると予測している。2019年には世界シェア第一位のサムスン以外のパネルメーカーがマスク市場の1/3を構成するようになると予測している。

 さて、Vテクは10月にサンプル配布を開始する計画になっているが、早ければ今期4Qからの新規受注も期待される。