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ニチコン(株)【6996】の掲示板 2022/12/19〜2023/02/21

ニチコンは長期投資向きです。
電気自動車(EV)が海外で爆発的な普及期に入ったもようだ。国際エネルギー機関(IEA)の調べでは、世界市場におけるEV(プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)を含む)の販売台数は2021年に約660万台。これは自動車(新車)の販売台数全体の約8.6%を占める。

2019年は同2.5%、2020年は4.2%と伸びてきたが、2021年はさらに勢いが増した格好だ。EVはその売り上げが毎年ほぼ倍増する指数関数的な成長段階に入ったと見ていいだろう。

地域別では中国と欧州がEVの2大市場で、2021年にはそれぞれ世界のEV売り上げ全体の51%と35%を占めた。これに続くのがアメリカ市場で同11%。つまり中国と欧米だけで、世界のEV市場の実に97%を占める。

トヨタをはじめ日本メーカーは、これまで(PHEVも含め)ハイブリッド車で世界市場を席巻してきた。そこからすぐに電気自動車に移行するよりは、ハイブリッド車の時代をできる限り後ろまで引き延ばし、この分野への巨額投資を十分以上に回収したいというのが本音だった(実際、ハイブリッド車の市場は2027年ごろまでは引き続き成長すると見られている)。 
ニチコンは海外売上比率54.8%(2021年3月時点)

逆に欧米メーカーや中国勢はハイブリッド技術の開発競争で日本勢に敗れたので、この技術に未練がない。むしろ世界的なグリーン経済化の潮流に乗って、なるべく早いうちからEVシフトを図ることのほうが中長期的には得策と考え、政府もそれを支援したのである。
クルマの電動化へと向かう世界の潮流にはもはや、あらがい難い。かつて1980年代まで世界市場を席捲した日本の総合電機メーカーは、その後のインターネット・ブームに乗り遅れて存在感を失っていった。今、日本の自動車メーカーがその轍を踏まないためには、予想以上に早く訪れた世界的EVシフトへの迅速な対応が求められている。