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(株)キトー【6409】の掲示板 2015/04/28〜2019/04/25

米国にたまるマグマ、急落の引き金に備え
証券部 大西康平

2019/4/8 18:46
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日経平均株価は心理的な節目となる2万2000円に近づくも、上値の重さが目立ってきた。警戒を強める投資家が意識するのが米国のデリバティブ(金融派生商品)市場だ。「低ボラティリティー取引」と呼ばれる取引が2018年の日米株の急落前と同水準に増えており、上昇相場から降りる投資家が出始めた。
8日の日経平均株価は寄りつきで年初来高値(2万1822円)を超えたものの、国内勢から戻り待ちの売りが目立ち、終値は前週末比45円安だった。日本人顧客を担当するマッコーリーキャピタル証券の増沢丈彦ヘッドオブセールストレーディングはつぶやいた。「昨年10月の世界株安時も似たような雰囲気だった」
何が似ているのか。そのひとつが米国株の予想変動率を示す米VIX指数の先物動向だ。米商品先物取引委員会によれば、買い建玉から売り建玉を引いた売越残高が2日時点で14.1万枚と、日米株が急落する直前の昨年10月2日(14万枚)を超えた。
これは相場膠着を前提に「ボラを売る」という取引が増えていることを示す。米VIX指数は5日に12.82と昨年10月以来の水準に低下した。低変動率相場の継続に賭けたヘッジファンドが、米VIX指数先物の売りで利益をあげている。
背景にあるのが米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げしないとの姿勢だ。緩和的な金融政策と世界経済の減速が綱引きすることで、相場が膠着することに賭ける取引が膨らんだ。