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千代田化工建設(株)【6366】の掲示板 2018/07/26〜2018/11/01

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umbo 強く買いたい 2018年8月5日 18:34

日経記事より
 
日揮と千代田化工建設は液化天然ガス(LNG)の設備を増強せずに増産できる技術を東南アジアで導入する。人手に頼っていた温度調整などの複雑な管理を人工知能(AI)が代行。千代田化工の場合はLNG船2隻分の量を増産できる。石炭や原油に比べ環境負荷が低いとされるLNGの需要は2030年に16年比で86%増になる見込みで、石油メジャーにも新技術を売り込む。

 日揮はマレーシア国営石油のペトロナスの設備に、千代田化工はインドネシアのプラントにそれぞれ導入する。生産者側は設備を改修せずに増産が見込め、年数十億円から100億円規模の収入増につながるという。

 LNGは天然ガスをマイナス162度に冷却して液体にするが、高温の排気がプラント内に循環し冷却能力が低下する問題があった。液化設備の吸気温度が1度上昇すると生産量が1%低下する場合もある。LNGプラントの運転には温度や圧力、ガスや液体の流量など様々な要素が関係するためデータ解析が複雑で、熟練工の作業に頼っていた。

 日揮とペトロナスは年内にAI技術を導入し、空気の循環を逐一予測することで運転を管理し、生産性を1%以上改善する。ペトロナスはマレーシアで合計2900万トン規模の年産能力をもつ。生産能力の増強は従来、設備の大規模な改修を伴い投資規模も数十億~数百億円にのぼる。AIの導入は数千万円の投資ですみ、生産能力の約1%の30万トンを増産できれば約150億円の増収につながるという。

 千代田化工は三菱商事が操業するインドネシアのLNGプラントに年内にも導入する。過去2年間の気象データなどをAIスタートアップ企業のグリッド(東京・港)と協力して解析、最適な運転の仕方をはじき出す。年産能力200万トンで7%程度の増産が可能とみる。LNG船2隻分で、60億円程度の増収になる。

 日揮と千代田化工は英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルや米エクソンモービルなど石油メジャーにAI技術を売り込む。

 LNGは長期契約で売買するが、余計に生産された分は相対取引(スポット)で電力・ガス会社に販売される。LNGのスポット取引は拡大しており、17年は全取引のうち27%。約2割だった10年から上昇している。

 温暖化対策で石炭や原油に比べて環境負荷が低いとされるLNGには追い風が吹く。最も需要が増えている中国は17年のLNG輸入量が前年比約5割増となり、韓国を抜いて世界2位となった。エネルギー調査会社のブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスによると、世界のLNGの総需要は30年、16年比で86%増の4億7900万トンに達する見通しだ。けん引役は中国やインドで、30年に世界全体の24%を占めるという。