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「究極の半導体」ダイヤモンド
 次世代パワーデバイスの実用化が進んでいる。すでに2010年ごろから本格的な市場投入が始まったSiCデバイスは、エアコンや太陽光発電用パワーコンディショナーを皮切りに、産業機器や鉄道に採用を拡大している。今後は自動車への本格搭載が期待される。これに続き、GaNパワーデバイスも実用化に向けた開発が佳境を迎えており、早晩市場投入が進むと予想される。
 ところで、これら次世代パワーデバイスのさらに次に位置づけられる、「次々世代パワーデバイス」の存在をご存知だろうか。実用化までの道のりはまだまだ遠いが、着実に研究開発が続けられているその半導体はダイヤモンド。そのポテンシャルから「究極の半導体」とも呼ばれている。

 ダイヤモンド半導体の研究開発は2000年代前半から本格化しており、産業技術総合研究所(産総研)、NTT物性科学基礎研究所、早稲田大学らが取り組んでいる。早稲田大学は15年に、耐圧1600V、耐熱600Vとどちらも世界最高を達成したダイヤモンドトランジスタの開発を発表した。ただ、実用化に向けてはまだまだ時間を要すると目されている。量産を想定した開発に必要な高品質かつ大型のダイヤ基板が実現していないためだ。

 周知のとおり、人工的に製造されたダイヤモンドは数十年前から実用化されており、工具などに利用されている。ただ、半導体材料として用いるためにはより高品質かつ大型の単結晶基板が必要になる。サイズでは研究開発設備の関係で2インチ以上は必須であるとされ、その実現に至っていないことがデバイスメーカーに開発の動きが広がっていない要因になっている。

「半導体開発を支えるダイヤ需要の増大」

 これまで見てきたように、ダイヤ半導体の実現までの道のりはまだまだ遠い。となると、それまで事業をどう継続していくのかが問題になる。実は、その観点からするとダイヤモンドはSiCやGaNに勝っている。なぜなら、工具用素材としての需要がすでに立ち上がっており、順調に拡大を続けているからだ。




何らかの形で人造ダイヤモンド結晶を使ったダンヤモンド半導体開発に関わることが出来れば、ダイヤモンド工具、ダイヤモンドワイヤの次に成長していく可能性があると思います。