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不二サッシ(株)【5940】の掲示板 2016/11/26〜2017/05/05

>>887

"過去に支払った税金が将来戻って来ると解釈する"これは完全な間違いですので誤解なさらないように。
繰延税金資産負債は、会計上の利益と課税所得との一時的なギャップを埋めるための技術的な処理であって実際の資金の移動を伴いません。
たいていの企業では、課税所得>会計上の利益となり、会計上の利益目線でいえば過大な税金が生じます。これがP/Lでは法人税等調整額として法人税等のマイナス扱いとなり、B/Sでは繰延税金資産となります。こうすることで、税引き前当期純利益に対して適切な法人税等が費用計上されることになります。
しかし、課税所得>会計上であれば無条件で繰延税金資産を計上できるわけではなく、”回収可能性”を考慮しなければなりません。ここでいう回収可能性は実際に税金が戻ってくるという意味ではなく、会計用語として繰延税金資産に資産価値があるか否か、という意味で使われます。
課税所得>会計上の利益となっていた一時的なギャップが解消される時には、課税所得<会計上の利益となりますが、この時に十分な利益が想定されれば回収可能性があると判断されます。
実際に今後の資金繰りには一切影響することはなく、また、繰延税金資産の計上はいつか取り崩すため今後の利益のマイナス要因となりますが、今まで計上できなかった繰延税金資産を計上できるようになったということは、今後の業績見通しがより安定的に明るくなっていることを表します。