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不二サッシ(株)【5940】の掲示板 2018/06/08

  • >>1307

    2017年8月29日(火)

     アルミ押出形材・加工品メーカーの不二ライトメタル㈱(長洲町長洲、山田晋社長)は8月17日、本社工場内に医療用マグネシウム合金製生体吸収性スキャフォールドの臨床に向けた研究開発設備の増設を発表した。2018年4月に操業開始、20年7月の同研究開発計画完了を予定。その後、臨床試験へと移ることを目標としている。投資額は約3億円。
     冠状動脈用スキャフォールド(ステント)の素材は、現在ステンレス製やポリマー製が主流となっているが、強度や生体吸収性が課題とされてきた。マグネシウム合金製は、体内に残るステンレス製と異なり生体吸収性を有し、強度もポリマーより強いのが特徴だという。増設する研究開発設備は、既存工場内に建屋を設け、スペースは約120㎡。金型鋳造装置、580トン押出機、細管押出・引抜設備、レーザー加工機などを設置する。また、今回の増設に伴い、新たに6人の従業員の採用を計画している。
     同社は15年7月に長洲町と立地協定、同年9月に熊本県、熊本大学、㈱日本医療機器技研と包括的連携協定を調印し、第一段階としてマグネシウム合金素材の医療用品(冠状動脈用マグネシウムステントなど)の基礎研究開発、試作および評価に関する設備を増設し、進めてきた。また、16年6月に産総研の橋渡しで、NEDO「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」に採択されたほか、17年3月に県、熊本大学、産総研、NEDOによる新産業創出促進による創造的復興に関する協定などを背景にマグネシウム加工技術の確立に至った。今回の立地協定調印はこうした取り組みに続く第二段階の臨床に向けた研究開発のためで、医療分野における本格的な事業展開に一歩近づいたことになる。今後は、18年度に生物学的安全性試験、20年を目処にFIM試験(小規模臨床試験)、21年以降に臨床試験を目指す。ステントの市場規模は世界で約5千億円、国内で約500億円とされており、同社では将来的に国内市場で10%のシェア獲得を目標として事業に取り組んでいきたいとしている。