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ENEOSホールディングス(株)【5020】の掲示板 2019/09/06〜2019/10/02

経営をより安定させる契機として長期の投資家がいま関心を寄せているのが、ここ2年ほどの原油市況によってJXTGが手にした「想定外」の2500億円だ。

JXホールディングスと東燃ゼネラル石油が統合してJXTGとなった17年4月当時、3年間の純現金収支(フリーキャッシュフロー)は5000億円とみていたが、実は前期までの2年間で7493億円に達している。差し引き約2500億円のキャッシュが余計に積み上がったわけだ。統合のシナジー効果が想定を上回ったほか、この間、18年後半の一時期を除いて原油価格が上昇トレンドだった影響が大きい。


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今春に500億円を上限とする自社株買いを発表したが、大型投資の余力は十分残っている。5月に公表した2040年に向けた長期ビジョンでは、石油、電力、ガス、水素をワンストップで供給する地域の「プラットフォーマー」の青写真を掲げた。国内1万3000カ所の給油所を生かし、「生活関連のあらゆるサービスを提供していく」(杉森務社長)という。

自家用車のない消費者にも接点を広げるために関東と関西で展開してきた電力小売り事業「ENEOSでんき」は、9月に中部電力管内でもスタート。来年6月までに沖縄を除く全国をカバーする体制にする。

英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルが再生可能エネルギーに年間20億ドル(約2100億円)を投じるなど、石油メジャーも「脱石油依存」に走り出した。想定外のまとまった資金をいつ、どんなビジネスに投じるか。JXTGの将来を占う大事な一手になりそうだ。