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コニカミノルタ(株)【4902】の掲示板 2015/08/29〜2016/11/02

コニカミノルタ、4~9月営業益3割減 円高が逆風
2016/10/28 2:00日本経済新聞 電子版

 コニカミノルタの2016年4~9月期は連結営業利益(国際会計基準)が、前年同期比3割減の180億円強となったもようだ。対ユーロなどでの急速な円高が逆風となり、欧州事業の利益を圧迫する。液晶パネル向けフィルムの販売も落ち込んだ。主力の複合機で販売戦略が奏功するなど、為替の影響を除くと営業増益は確保したようだ。

 4~9月期の業績予想は公表していないが、営業利益は会社想定を下回ったもよう。大口取引の一部が下期にずれ込んでいるとみられる。市場予想の平均であるQUICKコンセンサス(約220億円)も下回る。

 同社は欧州での売上高比率が全体の約3割に上り、対ユーロで1円の円高が年間で8億円の営業減益要因になる。4~9月期は平均レートが1ユーロ=約118円と、前年同期から約17円、円高で推移した。人民元などの新興国通貨や英ポンドに対しても円高が進み、利益を押し下げた。

 一方、複合機関連事業は為替の影響を除けば営業増益だったもよう。同社は市場が成熟しているコピー機の中でも、需要が底堅い複合機を中心に事業を展開している。

 足元では新製品効果に加え、複合機をIT(情報技術)システムと一緒に売る「ハイブリッド販売」で、販売単価の底上げを進めている。前年同期は不動産売却益で事業別利益が約30億円押し上げられたが、この反動を吸収した。

 積極的に進めてきたM&A(合併・買収)効果も出ている。前期は米国の医療ITシステム会社や、ディスプレー検査装置会社などを相次ぎ買収し、ヘルスケア事業などの利益を下支えした。

 液晶パネル向けフィルムが中心の「産業用材料・機器」事業は減益だった。同社は「VA」方式というパネル向けのフィルムに強みを持つ。市場では「IPS」という別方式のパネルが台頭し、その影響で販売が減少していた。今春からIPSに対応した製品の販売を強化し、7~9月期の減益幅は4~6月期より縮小したようだ。

 4~9月期決算は31日の発表を予定している。17年3月期の営業利益で前期比8%減の550億円とする従来予想を据え置く公算が大きい。