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スマホ決済、被害「補償」8割明記なし
主要10サービス調査 利用者保護、基準あいまい

買い物代金などをスマートフォンで決済するサービスで、第三者に不正利用された時の補償対応が割れている。主要10サービスの利用規約を調べたところ、補償の明記があったのはLINEペイとみずほ銀行のJコインペイだけだった。PayPay(ペイペイ)や楽天ペイなど8サービスは明記がなかった。新規参入が相次ぐスマホ決済は利用者保護が課題だ。

7月上旬にセブン&アイ・ホールディングスのセブンペイで大規模な不正利用が問題になったことを受け、QRコードを使ったスマホ決済サービスの利用規約を調べた。さらに運営会社に補償の有無を確認した。

対象はペイペイ、LINEペイ、楽天ペイ、メルペイ、d払い、auペイ、オリガミペイ、ファミペイ、セブンペイ、Jコインペイの主要10サービス。QRコード型は本人の認証に主にIDとパスワードが使われ、なりすましによる不正利用が問題になっている。

会計時にスマホを専用端末にかざして使う「モバイルSuica(スイカ)」などタッチ型はスマホの盗難や紛失で不正利用されるケースが多く、対象から除いた。

補償すると明記があったのはLINEペイとJコインペイだけだった。Jコインペイは「ユーザーは損害額の補てんを請求することができる」と明記していた。

一方、8サービスは明記がなかった。「d払い」を運営するNTTドコモは「商品等購入代金相当額はいかなる場合であってもお客様にお支払いいただく」としている。メルカリ系の「メルペイ」も「アカウントが第三者に不正利用され、ユーザーに損害が生じた場合でも、ユーザーは支払いの責めを負う」とする。

各社とも不正アクセスで生じた損害を一切補償しないわけではない。セブンペイは「ユーザーに損害が生じた場合であっても当社は一切責任を負わない」と明記していたが、不正利用の発覚後に「全ての被害を補償する」(運営会社の小林強社長)とした。

2018年末に大規模な不正利用が発覚したペイペイも全額補償した。メルペイは「個別の事案の内容を精査し、必要に応じて補償の対応を行う」としている。

ただ、救済基準があいまいだと、スマホ決済サービスの利用をためらう人が出かねない。スマホ決済に詳しい染谷隆明弁護士は「決済サービスである以上は補償規定が必要だ」と指摘する。