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(株)ツムラ【4540】の掲示板 2024/03/29〜

 スイッチOTCと薬価削除は全く別問題です。スイッチOTC となった薬剤でも殆どは処方薬として保険適用が出来ます。ロキソニンやリンデロン・アレジオン等が良い例です。
 一方、漢方薬は薬価基準制度が出来る以前から製法や剤形の違いは有っても存在するので「スイッチ」の概念に含まれませし、既に多くの処方にOTC品目が存在します。
 
 それでは、何故漢方薬がOTCと医療用の二本立てになっているのか?これには大きく分けて三つの理由があると思います。 

 一つは、西洋薬と同じ理由です。頭痛がした時、ある人は「いつもの頭痛だからロキソニンが良い」と思って薬局に行きます。また、ある人は「頭痛なんて久しぶりだ。不安だからお医者さんに行って検査をしてもらおう」と思って医療機関を訪ね、検査後に大きな異常が無いからロキソニンが処方されたと言うケースもあるでしょう。漢方薬に置き換えても同じことです。不安が有ったときは何時でも医療機関に受診できる。保健医療の基本です。

 二つ目は、漢方治療を受けたいが、自分では判断出来ない時です。「風邪に葛根湯」これで効く人は良いです。でも、葛根湯が合わない人もいます。こんな時は漢方の専門医を訪ねるべきです。

 三番目は、医療機関でしか使わないケースも有ると言うことです。例えば、ツムラの稼ぎ頭である大建中湯。これは、術後のイレウス予防などに使われます。入院時に使うのでOTCとは無関係です。また、この処方は難病である「炎症性腸疾患」への可能性が理化学研究所のデーターから示唆されています。難病治療も、OTCとは無縁のでしょう。(因みに、大建中湯は米国にて臨床試験が進んでいます。これは楽しみです)

 このような理由から、漢方薬にも保険適用の意義が有ると言うことです。