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塩野義製薬(株)【4507】の掲示板 2022/06/22

 日刊薬業の記事
https://bit.ly/3n6WEft
を読むと、吉田課長は継続審議ではないと言ったように書いてあります。
 これは「継続審議」という言葉は二通りにとれることを意識したようです。

「吉田課長によると、今回の部会の判断は、「提出されたデータでは有効性・安全性が評価できない」と結論付ける継続審議ではなく」

 従来「継続審議」といえば、アビガンの例のように
承認、不承認と決定せず棚上げになるようなイメージでした。
 それにもかかわらず、きのうの産経記事が
こういうタイトルを付けていたのは問題だと思います。

〈塩野義コロナ薬 承認判断先送り 継続審議
 厚労部会〉
- 産経 2022/6/22 20:22
https://bit.ly/3b7f5xV

 朝日に続き、産経も「先送り」という表現を使っています。また、「継続審議」という表現も使っています。
 これらの語は、「提出されたデータでは有効性・安全性が評価できない」と結論付ける継続審議を連想させるもので、きわめて悪いイメージですが、
日刊薬業の記事では、吉田課長が否定したことになっています。

 もっとも産経の記事も本文を読めば、分科会のことが言及されていますから、見出しは誤解を招きますが記事全体が嘘というわけではありませんでした。

 このように朝日も産経も問題を生んだ根本の原因は、厚労省が薬事分科会に諮って5月に急遽挿入した「分科会も審議する」というステップの分かりにくさです。すなわち、部会から分科会にいくときに部会はいったいどういう結論がありうるのか。
 分科会規程で明文化されていない以上、今の部会の運用から敷衍(ふえん)して推測するしかありません。
 そのため、記者をはじめ多くの人が、一報を聞いて混乱しました。

 吉田課長が日刊薬業記者だけに個別に答えたのか、報道陣全体の中での質疑を日刊薬業だけが伝えたのか分かりません。いずれにしても、厚労として「継続審議」という言葉は「提出されたデータでは有効性・安全性が評価できない」と結論付ける継続審議のつもりではなかったわけです。

 それが誤解されて報道され、当初この板でも「継続審議だ」という言葉が飛び交い、アビガンと同じ推移を予想する人もいました。

 混乱の原因は、こんな変な手続きをこそこそ作った厚労省にある、というのが私の結論です。