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ステラ ケミファ(株)【4109】の掲示板 2017/08/22〜2017/10/12

>>926


BNCTは国策 ~2~

BNCTが薬事承認されて普及が始まった後の絵を描いてみよう。
本格的に普及し始めるのは2020年代初期か。いずれ普及が加速する時期がくる。大雑把に言ってBNCTの機械(住友重機械工業のBNCT30)が25億円前後かかるらしい。医療機器としては相当に高価なうえにかなり大型、重厚長大な重工業製品である。これを運用するには、ほかに最先端のCTとかPETなどの能力の高い検査機器も必要だろう。これらも高価で大型の医療機械。そしてこれらを収容する建物の新築が必要になる。トータルで初期投資が、低めに見て40億円とか50億円とかと予想できる。かなりの資金と土地が必要になるので自前で設置できる病院はごくわずかだろう。そこでBNCTの普及のためにいずれ国の支援策があるだろう。さらに自治体の支援は欠かせない。
結局のところ、当面は各県に1カ所程度のBNCT治療施設が造られると見る。それで国内に50ヶ所くらい。これにプラスして海外に100ヶ所程度、合わせて150くらいが当面見込める施設数つまり住友重工の販売目標か。
海外のほうが多いのは、世界に先駆けて開発に成功した独自の先進的医療なので海外でより多く売れるという目論見があるから。海外でたくさん販売して外貨を稼いでもらいたいという国の狙いがある。

ところで、BNCTの治療効果の評価、判断はまだ難しいとしても、すべてのがん治療法の中でBNCTには格段の優位性があると言われている。しかも治療を受ける患者の体への負担がBNCTはずっと少ないとされている。ということからは、BNCTの設置数のさらに大きな伸びを期待していいだろう。

近未来のこととはいえ確たる証拠は何もないので、参考になりそうな数値をあげてみよう。PETというのは高能力だが高価格な検査機器である。現在、全身のがんや循環障害の発見などに水戸黄門の印籠のような活躍が期待されて使われているらしい。ところが設置費用が高額(1基15億円以上)なうえに運用の費用も高額(1回の検査に10万円くらいかかる)なので、使用が控えられている。と言うよりそれほど普及していない。そういう医療機械だが、設置数を調べると国内547、米国1,645というデータがあった。この数値はとりあえずBNCT普及の参考になるのではないか。(さらにつづく)

  • >>927


    BNCTは国策 ~3~
    新しい医療需要を開く驚きのポテンシャル

    BNCTの普及後、ホウ素薬剤にどれくらいの需要があるかだが、1施設あたり年間600件程度の治療が行われると見ればよさそうだ。
    ホウ素薬剤は前述したようにステラファーマが独占的に提供することになる。
    海外分は自社で製造販売をせずに原材料とパテントの輸出を中心に考えているようだ。これはアメリカの攻撃的なプロパテント政策を追いかけたい経産省の路線に沿っている。だから、経産省としてもステラファーマのホウ素薬剤がオプチーボ同様に成功してもらいたいので後押しするだろう。

    この先、適応腫瘍部位の追加 <対象の患者数はとてつもなく多くなる> や治療手法の拡大 <外科的処置の併用が考えられている> が続くだろう。BNCTはまた、再発がんの治療法となることが期待されているが、再発がんに悩む人は多いのでBNCTの適応を期待して待っていることだろう。
    適応部位の追加が求められているわけだが、そのためには腫瘍の部位ごとに治験が必要になる。道のりは長く見えるが、優れた薬ということがわかり、治験が各所で並行して始まり一気に進行する時期がくるだろう。治験がどんどん申請されて進むことを祈念しておこう。

    検査薬への応用も進む。ステラケミファは並行して検査薬の開発が進行中と言っている。検査薬のほうは既存市場での競争があるが、需要の総数で言えばこちらのほうが何倍も大きい。検査薬の開発に成功したら市場への大きなインパクトがある。

    ということでステラファーマには新市場のさらなる創出の期待が大きくなるばかりだ。医療は日進月歩と言われ、生き馬の眼を射抜くと言われるこのビジネス社会だから、研究機関にもステラケミファにも、開発の一層のスピードアップが求められている。

    最後にとっておきの予言を一つ。近い将来、BNCTによるがん治療は医療インバウンドの目玉になる。これは新しい医療需要の創出を意味する。経済的効果は波及効果も加算できるので相当なものだろう。国の描く絵が示されるのを期待して待つことにしよう。いつの日か「自治体が観光地と組んでBNCT誘致合戦」なんていう幕間劇が見られるかもしれない。


    結論

    ステラケミファにとってBNCTが爆発的なポテンシャルを持っていることに、書いている本人が驚く。みなさんはどう思われましたか。