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東亞合成(株)【4045】の掲示板 2015/04/28〜2023/09/14

>>604

★地球温暖化を防ぐため木材由来の新素材セルロースナノファイバーが注目されている。強くて軽い上、燃やしても二酸化炭素を実質的に排出しない。大阪大学産業科学研究所の古賀大尚准教授はこの素材で電子ペーパーやセンサーをつくる研究に取り組む。「普及させて電子ゴミの排出を減らしたい」と話す。

★セルロースナノファイバーは木材から取り出すことができる微細な繊維だ。★鋼鉄の5分の1と軽量ながら5倍の強度をもつ。★自動車に使えば車体を軽量化でき、二酸化炭素の排出を減らせると期待されるが、用途はそれだけではない。

この材料を使い★電子ペーパーを試作した。透明なセルロースナノファイバーのパネル2枚の間に白い紙をはさみ、電気を通すとパネルの色が変わる。実験では単純な絵を描き出せた。タブレットなど既存の表示装置は「電子ペーパー」とは名ばかりだが、紙と同じ素材でつくれば文字通り紙の長所を生かせる可能性がある。

セルロースナノファイバーの電気的な機能を制御し、★センサーなどをつくる研究も進めている。電子部品をこれに置き換えれば、廃棄しても土の中で分解し、環境への負荷を小さくできる利点もある。

もともと農学部で紙を研究し、紙の魅力にとりつかれてきた。紙に描いた文字や絵は見やすく、軽くて折り畳める。これらは他の素材にない長所だ。電子部品を代替する研究も木質材料の素晴らしさを生かしたいと考えたのが出発点だった。

紙を減らして電子機器を使う「ペーパーレス化」は省資源や環境保全の代名詞のように言われるが、森林を管理して植林しながら紙を使えば環境への影響は小さい。むしろ電子機器の方が使用済み後のリサイクル率が低く、電子ゴミとして世界で毎年5千万トン前後が埋設・焼却処分され、環境負荷が大きい。電子ゴミを減らすためにも紙を上手に使いたい。