ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)クラレ【3405】の掲示板 〜2015/04/27

クラレ<3405.T>は14年12月期が変則9カ月決算(4-12月)だったため目立たないが、今期は連結売上高5400億円、営業利益630億円を予想、前年同期間との比較では11%超の増収、22%超の大幅営業増益を見通している。

 主力の光学用ポバールフィルムは前期に液晶テレビの需要伸び悩みで苦戦したが、持ち直しの様相を呈している。一方、水溶性ポバールフィルムは米国で洗剤向けの包装材用途としての需要が拡大、同国で新工場を建設中となっており、今後の収益寄与に期待が掛かるほか、同フィルムは日本では農業用で除草剤の包装、シードテープなどにも使われており、業績期待とともに農薬関連株の物色対象ともなり得る。

 ほかにも、機能性樹脂のエバールは自動車向け、食品の包装素材などで好調となり、海外では増産を計画しているほか、昨年8月に米デュポン社から買収したビニルアセテート関連事業について、今期は特別損失が縮小、会社側は現事業との統合を1年で完了させるとしており、シナジー(相乗)効果が徐々に発生していくもようだ。

 また、原油安によるコスト削減、為替の円安進行なども寄与が見込まれることで、証券各社の評価も改善している。2日にはモルガン・スタンレー証券が目標株価を1450円から1650円に変更、会社側が135億円と計画しているコスト削減効果を「保守的過ぎる」と評価。クレディ・スイス証券は17日付で目標株価を1400円から1650円に引き上げている。

 クラレの株価は長期で上昇軌道に乗っており、今年2月27日には1645円まで浮上。13年5月高値の1667円に接近した。3月に入り1500円前後でもみ合ったことで適度な押し目が入ったと考えられ、チャート上でも手掛けやすい水準にある。化学株の物色動向に乗れば、一気の高値更新と新トレンド入りが期待できそうだ。

[ 株式新聞速報ニュース ]
提供:モーニングスター社