ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

JT【2914】の掲示板 2018/04/20〜2018/04/22

2018年4月19日、フィリップモリス・インターナショナルは紙巻きタバコの出荷量が大幅に減少して売上が予想に届かなかったことに動揺した投資家が激しく売って時価評価額17%近くの暴落に見舞われた。



まわりがパニックに陥っているときに買うのがいい

ところで、タバコの出荷量は全体でどれくらい減少したのか。実は「2.3%」である。そしてフィリップモリスは赤字決算だったのか? まさか。売上高は69億ドル(約7383億円)である。

当期純利益は15億ドルである。純利益は減益なのだがよくよく数字を見ると減益幅は3400万ドル(約36.5億円)であり、ほんの誤差程度であることが分かる。さらにフィリップモリスは減配もしない。減配どころか増配する。

この動きを総括すると、フィリップモリスは紙巻きタバコから加熱式タバコの移行を順調に進めているのだが、加熱式タバコの販売が日本で低迷したことによって投資家が悲観して投げ売りにつながったという話になる。

タバコ産業が突如として危機的な状況になったのではなく、投資家の心理が恐怖にとらわれたということなのだ。

タバコは表社会の人たちの間から嫌われ、叩かれ、排斥されているのだが、それは「いつものこと」である。また、執拗かつ異常な排斥運動も「いつものこと」である。

しかし、タバコを吸う人間は世間が叩こうが嫌われようが吸うし、こうした人口は今後数十年に渡って存在するのも確かなのでタバコ産業が利益を吸い上げる状況が変わらない限り、「暴落したから一緒に投げ売りする」というのはあり得ない。

株を買うというのは、まわりがパニックに陥って優良企業の株式を投げ打っているときにこそ買うのがおいしいわけで、一緒に売り飛ばしていたら「ただのカモ」でしかない。

そんなわけで、私はフィリップモリスの株を売り飛ばす気持ちはまるっきりない。

リーマンショック時にフィリップモリスを41ドル前後で拾った私は、10年経った今は増配によって10%を超える配当を毎年もらっている。10%である。