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住信SBIネット銀行(株)【7163】の掲示板 2023/06/17〜2023/07/08

ソシオが昨年10月にIPOした際の公募は0株。つまり会社が調達した金額は0円でした。これに対して、売り出しは国内外で約2100万株。これは今回の持ち株を売り出す大株主3社が放出したもので、これによって3社は800億円ほどを回収しました。

IPOは既存株主がイグジットする機会でもあるため、大株主が保有分の一部をIPOで売り出すことに異論を挟む余地はありません。が、ソシオの場合、公募による資金調達がないため、既存株主のイグジットのみが目的のIPO、もっといえば上場ゴールと見られても仕方がない面もあります。

さらに悩ましいのは、同社が昨年9月26日に適時開示した「新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)の訂正報告書」で、「当社株式の流動性について」の項目を全て削除したことです。

削除された部分には、「当社大株主は上場日以降も段階的に当社株式を売却する意向を有している」の文言がありました。

もちろん訂正後の文書に、「上場日(当日を含む。)後180日目(2023年4月9日)までの期間)経過後にこれら3社が当社株式を売却しようとする場合、当社株式の市場価格等に悪影響が生じる可能性があります」の文言があり、今回の事態を想定できる内容は残っています。しかし、簡略化したことが、再放出に対する注意を薄めた可能性もあったかもしれません。

QUICK・ファクトセットのデータによれば、ソシオ以降に公募なしでIPOしたのは、ダイワ通信<7116>、住信SBIネット銀行<7163>、ノバレーゼ<9160>があります。

これら3社の株を保有している方は、今1度、有価証券届出書などの適時開示資料を再確認しておくことをおすすめします。