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「のれん」について考えてみる。

㈱コメダホールディングス

全資産578億円のうち、「のれん」が383億円。
全資産578億円の内訳(B/Sの右側)は、負債が361億円と純資産が217億円。
つまり純資産を大きく上回る「のれん」が計上されている会計的には特殊な企業だと言える。

「のれん383億円」はコメダ珈琲買収時にブランドに対して支払った対価で形としては存在しないもの。
(言い換えると、純資産217億円の会社を578億円で買収した差額が383億円)

㈱コメダホールディングスとは、コメダ珈琲を”買収”した会社なので「コメダであって元のコメダではない」。

日本式の会計基準では、「のれん」は20年以内で均等償却する必要があり(383÷20≒19億円/年)、そうすると当期予想利益45億円が半減するほどの影響がある。
そのため、「のれん」の償却義務のないIFRSの適用ということで費用化を避け、利益を大きく見せることで現在のPER約20倍前後の株価を理屈付けていることになる。(近頃話題のソフトバンクが巨額買収で使っている手法と同じ)

一方、IFRSのルールでは、今後コメダ珈琲が赤字に転落するような事態が起これば、のれんの減損処理が必要となる。
繰り返しになるが、のれん383億円に対して純資産は217億円で足らずは借入金252億円等で賄っている状態なので、この会社は常に「減損=即債務超過」のリスクを抱えていることになる。