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(株)フルッタフルッタ【2586】の掲示板 2020/02/15〜2020/03/02

>>538

7月から増えるシャーガス病=アサイ生ジュースに要注意!=岡本洋幸(在ブラジル日本国大使館参事官兼医務官 ICD) 三浦左千夫(長崎大学客員教授) 平山謙二(長崎大学熱帯研究所所長)
2019年6月1日


病名はこの疾患をはじめて発見した、ブラジル人医師リベイロ・シャーガス医師(1879~1934年)にちなんでいる(撮影:1909年、画像提供:Institute Evandro Chagas エバンドロ・シャーガス研究所)
 ブラジル国内で気になる病気の1つにシャーガス病がある。発生は7~12月が多い。ラテンアメリカでは年間約1万2千人が死亡し、1千万人が罹患している。
 シャーガス病は原虫クルーズ・トリパノソーマが引き起こす感染症。クルーズ・トリパノソーマは、サシガメ(カメムシの一種。ブラジル国内には68種類生息。雄も雌も吸血する)の腸内で増殖し、糞に混ざって排出され、ひっかき傷や眼の粘膜などから皮内へ侵入する。感染原因の約70%以上がこの経路である。
 このような自然感染以外でも輸血(血小板輸血が特に危険)や汚染した食品の摂取、慢性感染した母からの経胎盤感染などでも起こる。
▼ブラジルでの流行
 エバンドロ・シャーガス研究所の調査によると、アマゾン地域では、2018年の新規感染者の88%が食品による経口感染をしている。うち2名が死亡(登録されていないが他にも12人死亡)。調査では、採取したサシガメの60%が、動物(ネズミは20%、猿は15%感染している)から吸血または、親から感染することで原虫に感染していることがわかった。
 1990年以前は、家屋でサシガメに刺されて流行していたが、90年代にシャーガス撲滅プログラム(ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、チリ、パラグアイ共同)が始まり、2006年にはWHOがブラジル国内でシャーガス病に自然感染することは無いと撲滅宣言が出されるまでに至った。
 現在は、アサイなどについている糞便由来の原虫による経口感染が多くみられ、特に発生の多いベレンでは、約5000カ所のアサイ販売所に対してブラッキアメッド法(※)のプロトコールを守るよう指導し、200カ所が遵守している。
(※ベルトコンベアで水洗いし、80度のお湯に10秒漬け、その後冷水につける方法、これ以上だと果肉が崩れてしまう。電気代が掛かることから従わないところも多