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(株)ispace【9348】の掲示板 2024/03/03〜2024/03/05

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News
ispace、ミッション2にて月に輸送するマイクロローバーのデザインを発表
2023年11月16日

最速2024年冬[i]の打ち上げに向け、月着陸船フライトモデルの組み立ても進行中
ミッションは月面着陸から月面探査へ
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)は、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション2において月に輸送予定である、欧州子会社が開発するマイクロローバー(小型月面探査車)の最終デザインを公開したことをお知らせいたします。

マイクロローバーのビジュアル

ミッション2について
2024年[ii]の打ち上げが予定されている民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション2の目的は、ミッション1で得た成果を踏まえた月着陸船(ランダー)の設計・技術、月面輸送サービスおよび月面データサービスの提供という事業モデルの更なる検証と強化です。ミッション2では、ispaceが中長期的に目指すシスルナ(cislunar: 地球と月の間)経済圏の構築を推進する上で重要施策となる、資源探査の初期的な取り組みを自社開発のマイクロローバーを中心に実施いたします。



ミッション2のマイクロローバーについて


ミッション2に向けて欧州子会社であるispace Europeが開発を進めているマイクロローバーは、高さ26 cm、幅31.5 cm、全長54 cm、重さ約5 kg [iii]です。ランダーの上部にあるペイロードベイに格納され、月面着陸後に展開機構を用いて月面への着地と走行のための展開を行う計画です。軽量かつロケットの打ち上げ等の振動に耐える頑丈性を実現するために、躯体にはCFRP(炭素繊維複合材料)が採用されています。

ローバー前方にはHDカメラが搭載されており、月面上での撮影が可能です。月の特殊なレゴリス環境の上でも安定した走行ができるように、車輪の形状が工夫されています。コマンドやデータの送受信はランダーを経由して管制室と行われます。

更にローバーの前方にはHAKUTO-Rのコーポレートパートナー企業であるEpiroc AB社が開発するスコップを搭載。スコップを使用して月のレゴリスを採取し、ローバーに搭載したカメラで採取物の撮影を行う計画です。

スウェーデンに本社を置くEpiroc AB社とispaceは、HAKUTO-Rコーポレートパートナー契約を締結し、ミッション2において、ispace EuropeがNASAと締結した月のレゴリスの採取とNASAへの所有権譲渡に関する活動において協力することとなりました。2023年11月16日に行われた記者会見においてEpiroc AB社のGlobal Manager Acquisitions and Partnerships Miriam Bergvall氏は、鉱業とインフラ産業の生産性および持続可能性をリードするEpiroc AB社とispaceとの間で行われる、月のレゴリスを採取するスコップの共同開発について語りました。最先端の現場における資源開発をサポートするためにパートナーシップを拡大する取り組みが、両社の間で継続しています。

ミッション2では、マイクロローバーを使用して月のレゴリスを採取し、その所有権を顧客であるNASAに譲渡する、NASAとの月資源商取引プログラムを実施する予定です。2020年12月に当社欧州子会社であるispace EuropeはNASAとこの取り組みについて契約を締結しています。

また、マイクロローバーはルクセンブルク宇宙機関が管理し欧州宇宙機関が実施するLuxIMPULSEプログラム の一環として、ルクセンブルク宇宙機関との共同資金で開発を行っています。ispace Europeは現在マイクロローバーのエンジニアリングモデルを開発しており、今後は環境試験の完了後、フライトモデルの開発をし、2024年の夏頃[iv]にランダーへの搭載を日本で行う予定です。