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今週の為替相場で注目されるのは、前週後半からの米株反発とリスク選好再開の持続性だ。前週はバイデン米大統領が、新型コロナウイルスのワクチンについて4月末までに2億回の接種を目指すと加速方針を示した。同時に31日にかけて、新たなインフラ投資計画を打ち出す可能性を示唆している。

今週以降もリスク選好の流れが続くと、全般的なドル高や円安が維持されやすい。米国では前週に週間の新規失業保険申請件数やミシガン大学消費者信頼感指数などが改善しており、改めて景気回復の期待感も高まっている。

一方で前週前半には欧州におけるコロナ変異種の感染拡大や経済制限の再強化などが、ユーロ安やリスク回避の材料となる場面があった。米国では金利上昇や先行き増税の懸念が残るほか、米国株を中心に世界的な株高には過熱警戒感がくすぶっている。

週明け29日には、「野村ホールディングス(HD)は米国子会社で、現地顧客との取引によって多額の損失が生じる可能性があると発表」、「クレディ・スイスは米国を拠点とする大規模なヘッジファンドが先週、クレディ・スイスを含む銀行からのマージンコール(証拠金請求)に対し、義務を履行できなかったことを明らかに」、「同行や他の数行はこれらのポジションを解消する過程に」(ブルームバーグ)といった悪いニュースも散見されている。

米国では4月上中旬から決算発表が本格化することもあり、「早めの一旦の利益確定売りやヘッジ売り」などの思惑が広がると、米国株はジワリと戻り売り圧力が強まっていく。為替相場ではドル/円、クロス円での外貨高・円安の勢い鈍化や、調整的な外貨安・円高のリスクが警戒されてくる。

日本に関しては河野太郎行革・コロナ担当相が29日、国内におけるワクチン接種は5月に加速するとの見通しを示した(ロイター)。5月はワクチンの輸入量が週1000万回分に増えることを明らかにしている。
日本の経済や株価にはプラスとなり、リスク選好の円安要因となる反面、これまでは米英などに対しての日本でのワクチン遅れが円安の一因となってきた。先行き円高の材料となる可能性も残されている。