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【GBP】四半期国内総生産の掲示板

 本日のロンドン為替市場でユーロは、欧州の一部で悪化している新型コロナウイルス感染状況、レーン欧州中央銀行(ECB)チーフ・エコノミストによる金利上昇をけん制する発言、またユーロ復興基金への懸念などで上値の重さが継続されるか。

 フランスでは新型コロナの新規感染者数が、7日間平均で約4カ月ぶりに2万5000人を超えた。これによりカステック仏首相は同国が感染拡大の第3波に入ったと述べ、今後は再度のロックダウン措置が避けられないとの見方が強まっている。ユーロ圏主要国である仏の経済正常化への道が遠のくことになれば、やはりユーロの買い難さは続いてしまうだろう。

 レーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストは昨日のインタビューで、金利が経済情勢に先んじて早く上昇することを許容しないとする見解を示した。一方で複数の米連邦準備理事会(FRB)高官は金利上昇を一時的とし、容認する姿勢を見せていた。欧米の金融スタンスの違いは明らかであり、こちらもユーロドルの重しとなりそうだ。

 シュナーベルECB専務理事は7500億ユーロ規模の欧州復興基金について、利用開始後に不十分だと分かる可能性があると指摘。発言を受けて今後、欧州経済の先行き不透明感が高まってしまうかもしれない。なお、欧州委員会は基金提供を9月までには開始したいとしている。

 他、北アイルランドの国境問題を巡り欧州連合(EU)と英国が再び対立の様相を見せていることも、依然として注視したい。

想定レンジ上限
・ユーロドルの目先の上値めどは11-16日下落幅の61.8%戻し1.1949ドル。超えると11日高値1.1990ドルを目指す展開か。ユーロポンドは昨日高値0.8640ポンドが抵抗水準。

想定レンジ下限
・ユーロドルの下値めどは9日安値1.1836ドル。ユーロポンドは11日安値0.8548ポンドから先月24日安値0.8541ポンドまでが意識される水準。