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金融崩壊の掲示板

>>86

岸防衛相、中国念頭に毅然スピーチ!
 拡大ASEAN国防相会議で「台湾海峡の重要性」「中国海警法は問題」
 識者「日本をノーマルな方向に戻した発言」

岸信夫防衛相が、中国共産党政権に決然とした態度を示した。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と、日本や米国、中国など計18カ国が16日、オンラインで開いた拡大ASEAN国防相会議でスピーチし、「台湾海峡の平和と安定が重要だ」と問題提起した。中国が海警局に外国船舶への武器使用を認めた「海警法」にも言及した。中国側は猛反発した。

 「台湾海峡の平和と安定は国際社会にとっても重要だ。日本は当事者間の直接対話で、台湾をめぐる問題が平和的に解決されることを期待する」

 岸氏は、中国が台湾に軍事的圧力を強めていることを念頭に、こう語った。中国軍の戦闘機や爆撃機など計28機が前日(15日)、台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入したばかりだった。

 さらに、中国が2月に施行した「海警法」にも、次のように語った。

 「海警法は適用海域があいまいで、武器使用権限でも国際法との整合性の観点から問題がある。海警法で、関係国の正当な権益を損なわれることがあってはならない」

 岸氏はまた、日米が主導する「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向け、「自由」や「法の支配」といった価値観を共有する国々との安全保障協力を進める考えも示した。

 南シナ海で中国と緊張状態にあるフィリピンのデルフィン・ロレンザーナ国防相も「(海警法の)積極的な執行が他国との衝突を招きかねない」と批判した。

 これらの指摘に対し、中国の魏鳳和国務委員兼国防相は「南シナ海や台湾をめぐる問題で、中国は断固とした決意で国家の核心的な利益を守る。これは必ず尊重されるべきだ」と猛反発した。

 岸防衛相の今回の発言をどう見るか。

 福井県立大学の島田洋一教授(国際政治)は「岸氏の発言は、中国に遠慮がちだった日本をノーマルな方向に戻し、中国に引き寄せられそうなASEAN諸国を自由主義陣営に引き戻した。高く評価すべきだ。日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み『QUAD(クアッド)』の裏付けがあっての発言といえる。岸氏率いる自衛隊には今後、周辺海域での演習などを通じ、日本の存在感を一層高めてほしい」と語った。

  • >>87

    岸防衛相、EU議会で中国批判 「現状変更の試み執拗」

     岸信夫防衛相は17日、欧州連合(EU)議会の安全保障・防衛小委員会にオンライン形式で出席した。日本の防衛相が参加するのは初めて。岸氏は「中国は東シナ海、南シナ海で力を背景とした一方的な現状変更の試みを執拗(しつよう)に継続している」と中国を名指しで批判し、インド太平洋地域での連携を呼びかけた。

     EUは4月には「インド太平洋戦略」を策定。EU加盟のドイツのほか、英国など欧州の国々が同地域に艦船を派遣する動きもある。今回、同委員会はインド太平洋戦略を具体化していくにあたり、岸氏に出席を求めた。

     中国の海洋進出を警戒する日本にとって、日米や日米豪印の「Quad(クアッド)」に加え、EUを巻き込んだ枠組みをつくることは、安全保障上の重要な戦略の一つ。岸氏は欧州の対外貿易の4割が南シナ海を経由する点に触れ、「この海域の安全は欧州に直接影響する問題」として、連携を訴えた。また、中国が軍事的圧力を高める台湾についても、「台湾をめぐる情勢の安定は国際社会の安定にとっても重要」などと指摘した。

     茂木敏充外相も1月、EU外務理事会にオンライン形式で出席し、日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)構想」を説明。5月の日本とEUの定期首脳協議では、共同声明にFOIPや台湾情勢に関する文言も盛り込まれた。外務省関係者は「日本の問題意識が、EUと着実に共有できつつある」と話した。(松山尚幹、菅原普)

    朝日新聞社