ここから本文です
くるみぱんnewsᕱ⑅ᕱ♥
投稿一覧に戻る

くるみぱんnewsᕱ⑅ᕱ♥の掲示板

>>789

続き

そこで思い出されるのが、1997年6月、当時の橋本龍太郎首相の「米国債を売りたいという誘惑にかられたことがある」発言を受け、米国の債券市場が一瞬だが動揺したことだ。この一件以来、歴代の首相が米国債に言及することは封印されたように見える。

とはいえ、今年2月から3月にかけては、日本勢の期末を控えた大量米国債売却が米10年債利回りの上昇要因となった。そもそも、今回のドル長期金利急騰の過程で日本の売りを要因にあげる欧米債券アナリストは少なくない。今後のドル金利予測においても、例えば、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は19日の記事で「今後数週間の日本の投資家の動きが、決定的要因となると思われる。『東京からのビッド(買い)』はクリティカル(今後を決める重大なポイント)ゆえ、注視している」との複数コメントを引用している。

この件についての詳細は本欄4月16日付「謎のドル金利低下、日本セイホ米国債買いも」を参照されたい。

さらにいえば、GPIFや生保が運用する資金は、日本国民が保険・年金のために払い続けたカネである。

結果的には、バイデン大統領の繰り出す兆ドル単位の大型財政政策の一部を、日本国民が支える構図ともなっている。

それだけに、米国側から謝意の一言が聞きたかったのだ。

米国では、男子ゴルフのメジャー、マスターズ・トーナメントで優勝した松山英樹選手のキャディーが終了後、帽子をとってコースにお辞儀をしたことがネットで大きな話題となり「慎み深く礼儀正しい日本人」の名を上げた。

しかし、外交交渉は「慎み深さ」だけでは通じない。言うべきことは、きっちり簡潔に、かつさりげなく触れることが、スマートな外交といえよう。