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米マイクロン「広島をAI半導体拠点に」シェア25%目標

米半導体大手、マイクロン・テクノロジーは広島工場(広島県東広島市)を人工知能(AI)向けの次世代半導体メモリーの生産拠点にする。生成AI向けのメモリー需要の拡大を捉え、世界シェアを2025年をメドに22年比で2倍超の25%に高める。米中対立が焦点となるなか、半導体のサプライチェーン(供給網)で日本が重要拠点となる。

同社のスミット・サダナ最高事業責任者が日本経済新聞社の取材に対し「広島はAIメモリーの生産拠点になる」と述べた。広島工場では一時記憶に使うDRAMチップを積み重ね、高速・大容量のデータ処理を可能にする「広帯域メモリー(HBM)」を量産する。

HBMは記憶容量とデータ転送速度に優れ、23年からAIの学習や推論に使うデータセンター向けに引き合いが強まった。足元でも供給不足が続き、マイクロンのHBMは「24年は完全に品切れで、25年の生産分も顧客への割り当てが終わっている」(同)という。

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    サダナ氏は「DRAM市場全体ではデータ量で年10%台半ばの成長率を見込んでいるが、HBMはその3倍以上だ」と話し、HBMの販売量を年4〜5割のペースで拡大させる考えだ。AI需要がけん引し、「25年8月期通期はマイクロンにとって過去最高の業績になる」という。

    AI半導体の需要拡大を見据え、広島工場への先端設備の導入を急ぐ。25年内に半導体に微細な回路を形成するのに必要な極端紫外線(EUV)の露光装置を導入する。EUVの導入は国内では初めて。日本に今後数年で最大5000億円を投資し、経済産業省も最大1920億円を助成する。

    同社が24年2月に出荷を始めた新型のHBMは米エヌビディアのAI半導体の構成部品として採用された。従来品より消費電力を3割抑え、膨大な電力を消費するAIの課題に対応する。広島工場では次世代技術を使い同社の先端製品の製造を担えるようにする。

  • >>6349

    台湾トレンドフォースによると、マイクロンの22年時点のHBMのシェアは1割にとどまり、韓国SKハイニックス(50%)や韓国サムスン電子(40%)に劣る。次世代技術の導入と増産投資により「HBMのシェアを25%程度まで高める」(サダナ氏)目標を掲げた。

    一方、長期記憶を担うNANDについては24年も減産を継続する考えを示した。「顧客の在庫整理は進み、価格は上がっていくと期待する。キャッシュフローの改善をみて、25年かそれ以降に規律よく供給を増やす」という。

    NANDは技術が汎用化し、DRAMと比べ市況回復が遅れている。マイクロンのほか、キオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)も22年後半から減産している。

    23年5月には中国当局が重要な情報インフラでマイクロンの製品調達を禁止すると発表し、中国国内の販売が危ぶまれる場面もあった。同社によると売上高の4分の1程度を中国企業との取引が占める。だがサダナ氏は「中国の顧客との関係は(現在も)良好で、成長は続く」と語った。

    同社は今後数年で陝西省西安市に43億元(約950億円)を投じ生産拠点を拡充する。米国や台湾、中国、日本など、「生産拠点を分散することは顧客にメリットがある」としている。