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私と経済の掲示板

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英首相、10月中旬まで議会閉会 「合意なき離脱」現実味

ジョンソン英首相は9月9日の週から10月13日までの約1カ月間、議会を閉じることを決めた。首相官邸が28日、発表した。議会は9月2日までの予定で休会しており、9月3日に再開後、1週間ほどで再び閉じる見通しだ。計画通りならば、10月末の欧州連合(EU)離脱までに英議会で議論する時間は大幅に短くなる。

ジョンソン氏はメイ前首相がまとめたが英議会で否決された離脱案の修正を求めるが、相手のEUは拒んでいる。与党の一部と野党勢力の多くはEUとの合意がないまま離脱すると政経両面で大きな混乱が生じると批判するが、ジョンソン氏は議会日程を大幅に短縮することで反対派の抵抗を封じる構えだ。「合意なき離脱」が一段と現実味を帯びるとみられる。

ジョンソン氏は28日、議会の開・閉会の権限を持つエリザベス女王に方針への同意を求めた。女王は同日、政府の計画を受け入れた。新たな会期は10月14日の女王の施政方針演説で始まる。

ジョンソン氏はEUと合意できなくても10月末に英国が離脱すると主張してきた。今回決めた議会日程の狙いは、強硬離脱に反対する動きの封じ込めだとの見方が支配的だ。バーコウ下院議長は28日、これと同じ見方を示したうえで「憲法違反の行為だ」と批判した。

28日には最大野党、労働党のコービン党首が「私たちの民主主義への脅威だ。悲惨な合意なき離脱を阻止する活動を続ける」とツイートした。与党、保守党のEU残留派の一人であるグリーブ下院議員は「とんでもない行為だ。この政権は崩壊するだろう」と訴えた。

労働党を軸とする野党勢力は27日、「合意なき離脱」を阻止するための法案を9月3日の議会再開後、早期に提出する方針で一致していた。現在の下院はジョンソン氏の保守党と閣外協力政党を合わせ、与党側が野党側を事実上、1議席上回っているだけだ。保守党にも「合意なき離脱」に反対する議員が20~30人はいるといわれ、野党側が準備していた法案は可決される可能性があった。