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私と経済の掲示板

>>11910

英野党、不信任案を早期提出へ 「暫定内閣」樹立にらむ

英最大野党・労働党のコービン党首は、ジョンソン首相が可能性を排除しない欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」を防ぐため、早期に内閣不信任案を提出する方針を固めた。14日に他の野党党首らへ送った書簡で明らかにした。書簡では不信任案の可決後に、与野党の反ジョンソン勢力を集めた「暫定内閣」を結成し、EUに離脱延期を申し入れたうえで総選挙を実施する計画も示した。

ただ、一部の野党はコービン氏の提案に反対しており実現に至るかは不透明だ。ジョンソン氏は合意なしでも10月末に離脱すると訴え続けているが、与野党問わず反発は強い。議会下院は保守党と閣外協力の与党を合わせても、野党を実質的に1議席しか上回っていない。不信任案が出れば、反ジョンソン派の保守党議員の造反で可決の可能性が十分にある状況だ。

ただ不信任案の可決だけでは、合意なき離脱を阻止できるとは限らない。ジョンソン政権内で、不信任を受けた総選挙の時期を遅らせ、離脱を強行してから選挙に打って出る計画が浮上しているためだ。コービン氏が野党に呼びかけた構想は、このジョンソン氏の強行策を止める狙いがある。

英国では議会下院で不信任案が可決した後、14日以内に議会の承認を得られれば、現首相以外の勢力が政権を樹立できるルールがある。コービン氏はこれを利用して自身を暫定首相とする「反ジョンソン内閣」を結成する方針。その後、EUに離脱時期の延期を申請したうえで、国民の声を聞くために解散総選挙に打って出る計画だ。

総選挙が実現した場合、コービン氏は2度目の国民投票の実施を訴える。ただEU残留派の自由民主党は、現段階ではコービン氏の呼びかけに応じない構え。コービン氏の構想が実現するかはまだ見通せない。