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私と経済の掲示板

NY債券、反落 10年債利回り2.46%、米大統領発言でリスク回避後退

10日のニューヨーク債券相場は反落した。長期金利の指標である表面利率2.375%の10年物国債利回りは前日比0.02%高い(価格は安い)2.46%で終えた。2日目の米中貿易協議を終えたトランプ米大統領らの発言を受け、投資家が過度に運用リスクを回避する姿勢を後退させた。

米メディアは10日午後、ムニューシン財務長官が「米中貿易協議は建設的だった」と語ったと伝えた。トランプ米大統領も「中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と私の関係はとても強く、会話は今後も続く」とツイッターに投稿した。一時360ドル近く下げたダウ工業株30種平均が上昇に転じるなど投資家の米中交渉の先行きに対する過度な警戒が後退し、相対的に安全な資産とされる債券には売りが出た。10年債利回りは一時2.47%まで上昇した。

トランプ米政権は米東部時間10日午前0時1分に2000億ドル分の中国製品に課す制裁関税を10%から25%に引き上げた。中国も報復措置を取るとの声明を出した。トランプ氏はツイッターで「(交渉を)急ぐ必要はない」とも表明し、債券には買いが先行した。

米労働省が発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.0%上昇した。市場予想を下回り「米連邦準備理事会(FRB)の次の動きは政策金利の引き下げになる」(アクション・エコノミクスのキム・ルパート氏)との見方が強まった。ダウ平均が大幅安となったこともあって10年債利回りは一時2.42%まで低下した。

金融政策の影響を受けやすい2年物国債の利回りは前日比0.01%高い2.27%で終えた。