ここから本文です
投稿一覧に戻る

☆せんちめんたる・じゃーにー☆の掲示板

映画「大地(だいち)1937年」

「桃」の季節や、「桃」の話題が出ると、パールバック原作の、この映画をいつも思い出しDVDを見る。主役の夫(ワン・ルン)は「ポール・ムニ」が演じ1967年に71歳で亡くなった。妻(オーラン)は「ルイーゼ・ライナー」で2014年に104歳で亡くなっている。亡くなったのは知らなかったが、何と長生き。

 舞台は中国で、大飢饉の時にオーランは奴隷としてお屋敷に売られた。今日は百姓のワンルンと、結婚する日で、オーランを迎えに来た。そこからドラマが始まる。オーランは寡黙でよく働き、子供も出来、それなりに日々を送っていたが、またしても大飢饉が襲って来た。家にいても何も取れず、思い切って家族で街に出ることにした。街にも貧しい人が一杯集まっていて仕事もなく、お爺さんも子供たちも物乞いをする。

 そんな時、街中で暴動が起き集団で金持ちの家を襲った。オーランも何かおこぼれが無いか、押されるまま屋敷に入った。人波に押され倒れたオーランは、お腹を踏まれ気を失う。気が付いたら周りには誰もいなくなり、床にキラキラ光る宝石が落ちていた。オーランは懐にしまい込むが、暴動を沈めに来ていた軍人に、順番に銃殺されそうになり、あきらめたところ、軍人は合図で引き揚げ、オーランは助かった。

 宝石でワンルンは米や牛を買い、故郷に帰ることになった。ワンルンは一生懸命に働き、土地もお金も増え、かつてオーランが奴隷として働いていた富豪のお屋敷も買った。財産が増えると誘惑も増え、ワンルンは大っぴらに家に女を囲う。オーランは贅沢もせず、いつも黙ってワンルンに従っていた。

 自分の囲っていた女と、次男が親しくなっているのを見た、ワンルンは激怒するが、そのころオーランの病が重くなり死んでしまう。そこに大量のイナゴが発生し、稲が食い荒らされるのを見たワンルンは必死で止める。イナゴは風の流れでいなくなった。大地に目覚めたワンルンは、お屋敷も処分し、地道に大地を大切に耕していく。

 庭には、かつてワンルンがオーランを迎えに行ったお屋敷の帰り、食べた桃の種をオーランが植えていた。代々の土地はよく肥えていて、桃はたわわに実った。それを見たワンルンは「大地はオーラン」だと気づく。

 ワンルン・オーランの三人目の女の子は知的障害だった。原作のパールバックの娘が知的障害で、それをストーリーに入れた。
https://filmarks.com/movies/36017