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健康 思想 哲学の掲示板

血液中に含まれる赤血球にオメガ3脂肪酸が多ければ、柔軟に変形できるようになり、毛細血管の隅々まで血液が行き渡るようになります。これが血液循環を良くすることにつながり、動脈硬化の予防につながると考えられるのです。

微細な血管の中を柔軟に変形しながら通過する赤血球(青色)
画像提供:自治医科大学 西村智教授
オメガ3脂肪酸を効率的に摂取するには?
オメガ3脂肪酸が豊富に含まれる食材は何か?七訂食品成分表を見てみると、マグロのトロやイワシ、サンマ、サバなど。変わり種だとあん肝や、イクラ、キャビアなどの魚卵。ひとつひとつ覚えるのは大変ですよね。実は、魚介類の脂の乗った部位なら何でもオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。

コストパフォーマンスが高いのは、イワシ・サンマ・サバの水煮缶やみそ煮缶。麻布大学の守口徹教授に分析してもらったところ、市販品ではいずれも100gあたり2000㎎を超えるオメガ3脂肪酸が検出されました。厚生労働省の摂取目標の2倍です。

オメガ3脂肪酸は、たんぱく質と一緒に摂ると、胆汁が分泌され、より効率的に吸収されることもわかっています。ですので、魚介類で摂った方がサプリメントよりも吸収率が良いそうです。ただし、オメガ3脂肪酸がいくら豊富といっても、例えば、魚卵を食べすぎたら塩分やプリン体などの過剰摂取にもつながります。ほどほどが大事です。

少し注意が必要なのは、アマニ油やエゴマ油などの食用油です。確かにオメガ3脂肪酸が含まれていますが、魚介類に多いEPAやDHAとは異なり、αリノレン酸という成分です。このαリノレン酸は、私たちの身体の中でDHAやEPAに変換されないと、良質な細胞膜の材料にはなりません。しかし、その変換効率は5%~10%ほど。また、乳幼児はこの変換能力が成人に比べて低いという報告もあります。できるだけ魚介類を食べるのがオメガ3脂肪酸を効率的に摂ることにつながりそうです。