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(株)ゴールドウイン【8111】の掲示板 2019/06/08〜2019/07/15

ラグビーワールドカップは、入場者数などで、サッカーW杯、夏季五輪に次ぐ「世界で3番目に大きなスポーツイベント」と言われています。前回のラグビーワールドカップでは約247万人がスタジアムを訪れ、40億人を超える人々がテレビを視聴。40万6,000人の訪問者が平均14日間イングランドに滞在し、総額で23億ポンド(当時の為替で4,000億円程度)にも上る経済効果を生み出しました。

1987年に行われた第1回と前回のラグビーワールドカップを比較すると、チケット販売枚数は60万枚から247万枚、テレビ視聴者数は2.3億人から40億人と、大会を重ねるにつれて規模・人気が拡大していることが分かります。

ちなみに、日本で開催されるラグビーワールドカップ2019のセット券チケット販売では、約30万枚のチケットに対して世界101の国・地域から約86万4,000枚の申込みが殺到し、最高の抽選倍率は34倍にもなりました。大会公式ボランティアは、約10,000人の募集に対して38,000人を超える応募がありました。「観戦したい」「参加したい」という人が多く、注目度の高さが伺えます。

ラグビーワールドカップ2019は、全国12開催都市(札幌市、岩手県・釜石市、埼玉県・熊谷市、東京都、神奈川県・横浜市、静岡県、愛知県・豊田市、大阪府・東大阪市、神戸市、福岡県・福岡市、熊本県・熊本市、大分県)で、約7週間(2019年9月20日~11月2日)にわたって開催されます。

この大舞台で「世界最高峰の試合」を目にすることで、はじめてラグビーというスポーツの魅力に触れる人も多いはず。大会の開催を契機に、ラグビー人気の高まりや観戦人口・競技人口の増加などが期待されます。

またラグビーワールドカップは、国際交流の振興においても有効なきっかけになります。ラグビーの試合終了を表す「ノーサイド」という言葉には、試合が終わったら敵も味方も関係なく、お互いの健闘をたたえ合うという意味があります。ノーサイドの精神で諸外国の方たちと感動を共有できれば、そこから豊かな国際交流が生まれるかもしれません。

経済効果は過去に例を見ないレベル!?

アジア初のラグビーワールドカップのホスト国として大きな期待が寄せられているのが「経済効果」です。公益財団法人ラグビーワールドカップ2019組織委員会がまとめた「ラグビーワールドカップ2019 大会前経済効果分析レポート」では、以下のような予測がなされています。

大会が創出する経済波及効果の総額は約4,372億円
国のGDPに対する増加額は2,166億円
大会を目的にした訪日外国人客は最大40万人
スタジアムで観戦するファンは180万人
訪日外国人の旅費・宿泊費などによる直接的な経済効果は1,057億円
税収拡大効果は216億円
国内客と訪日外国人客の観光における支出は、開催都市を中心とする全国各地に経済の活性化をもたらすでしょう。また、将来を見据えたインフラ整備や、訪日外国人への“おもてなし”の仕方によっては、大会後も継続的な経済効果を創出する機会となるはずです。

どの都市にもチャンスあり!経済効果の拡大のために

ラグビーワールドカップ観戦

ラグビーワールドカップの特徴の一つとして、開催期間が長いことが挙げられます。サッカーW杯は32日間、夏季五輪は通常17日間であるのに対し、ラグビーワールドカップ2019は44日間。訪日外国人は試合観戦を大きな目的としていますが、ラグビー観戦以外にも「第2・第3の目的」を持ってやって来るはずです。

具体的にオーストラリア人が訪れる場合で考えてみましょう。

オーストラリア代表のプール戦は、9/21(札幌市)、9/29(東京都)、10/5(大分県)、10/11(静岡県)というスケジュールが組まれており、この4試合を観戦するために彼らは全国を移動します。毎日試合を観るわけではないため、「試合観戦をしない日をどう過ごすか?」は、彼らにとって重要なテーマになってくるはずです。

当然、移動中に少し足を伸ばして観光、レジャー、食べ歩き、スポーツなどを楽しむような動きも予測されます。訪日外国人を迎えるホスト国としては、試合と試合の間に、彼らを惹き付ける魅力的な観光コンテンツを用意することが重要になるでしょう。

各国の訪日外国人の移動ルートを計算に入れながら、彼らの滞在長期化・消費刺激を狙ったマーケティングの戦略を練ることで、経済効果の拡大が期待できます。国土の狭い日本だからこそ、開催都市に限らず、全国どこの都市にもチャンスがあると言えます。