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>>904

豊橋技術科学大学はオリンパスや浜松ホトニクス、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)などとの産学官連携で、イオンや神経伝達の動きを見るバイオイメージセンサーの実用化を図っている。神経伝達物質を観察する顕微鏡、香りの成分を検出してパターン化するカメラなどを開発した。実用化に向けた研究会には中堅・中小企業も参加し用途を探っている。2018年に科学技術振興機構(JST)の産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム「OPERA(オペラ)」に採択され、ロボットや医薬、農業などへの応用を進めている。(名古屋・市川哲寛)

バイオイメージセンサーは豊橋技科大電気・電子情報工学系の沢田和明教授らが開発した。電荷結合素子(CCD)技術でイオンの信号を電子量に変換、イオン濃度を従来の100分の1以下で検出する。水素イオン指数(pH)分布を2次元でリアルタイム測定、蛍光色素を用いずにイオンや神経伝達など生体物質の動きを観測する。

【5年かけて開発】

沢田教授は「効果やターゲットは分からなかったが、見えないものを見られれば新産業につながるはずだ」との思いで開発した。ただ水中で機能する半導体という難題で開発を担う企業が見つからず、豊橋技科大の設備で5年かけて開発した。


マルチモーダルバイオイメージセンサ研究会

その後、浜松医科大学や浜松ホトニクスなどの協力を得てプロトタイプ作製や高性能化などを図る中、実用化に向けて「どう使い、どう社会に役立てるか、大学側が音頭を取る必要がある」(沢田教授)と判断。研究機関のほか、東朋テクノロジー(名古屋市中区)、池田糖化工業(広島県福山市)など中堅・中小企業も参加する研究組織「マルチモーダルバイオイメージセンサ研究会」を12年に設立した。