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(株)ジーエス・ユアサ コーポレーション【6674】の掲示板 〜2015/04/27

【暴走して爆発・炎上するリチウム電池】

リチウム電池は危険極まりないリチウムを酸化剤とセパレーターで紙一重で隔てて電解液に浸しているという構造的に発火・爆発する可能性が不可避な電池です。ケイタイやパソコン用の小型のものでも発火したり破裂した例が多く報告されています。自動車や航空機など家庭で使われる電流の1000万倍あまりの大電流を取り出すのに使うことは、巨大な爆弾を抱えているようなもので正気の沙汰ではありません。そればかりか電流を制御することが困難で暴走しやすい点も無視できません。

熱力学的には、電池に蓄えられている化学エネルギーを電気エネルギーとして取り出すときには、理想的な条件でも一部が熱エネルギーとなることは不可避であることが知られています。

いま、放電で電池が失った全エネルギーをΔU(内部エネルギー変化)、電池から取り出された電気エネルギーをΔA(Helmholzの自由エネルギー変化)で表わすと、このとき同時に発生する熱エネルギーをTΔSで表すと、

ΔU = ΔA + TΔS (T:絶対温度、ΔS:エントロピー変化)

の関係式が成り立つことが知られています。理想的な条件でも、電池からΔAに相当する電気エネルギーを取り出すと、同時にTΔSの熱エネルギーが発生するわけです。実際には電池には内部抵抗があり一時的に大量の電気エネルギーを取り出そうとすると、発生する熱ははるかに大きくなり電池の温度Tが上昇します。

また、この式からわかるように、温度Tが上昇すれば、TΔSも大きくなり、電気エネルギーとして取り出せるエネルギーΔAは少なくなり電池のエネルギー効率が低下するわけです。

一定の電気エネルギーを取り出す場合でも、

電気エネルギーΔAを取り出す→電池の温度Tが上昇する→電池の効率が低下してΔUが大きくなる→発生する熱TΔSが増加して電池の温度Tがさらに上昇する

という悪循環を繰り返していくわけですね。密閉状態で使用しますから発生する熱を逃がしてやることも困難で、一時的に大量のエネルギーを取り出そうとすると暴走しやすいわけです。

それからリチウムの融点は180℃ですから、電池の電極反応が暴走して高温になれば負極のリチウムが溶けて、いわゆるメルトダウンのような状態になります。負極が溶けてしまうと電池の内部抵抗が異常に大きくなってしまい、一定の電流を取り出そうとすると莫大なジュール熱を発生して電池は火を噴いたり爆発したりする可能性もあるわけです。

こんな危ない装置を大量に搭載することは、大量の時限爆弾を持ち込むことと同じです。

そのうち必ず爆発・墜落事故が起きますよ。