ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)東芝【6502】の掲示板 2016/10/09〜2016/10/11

<東芝不正会計>監視委、元PC責任者から聴取

東芝の不正会計問題で、証券取引等監視委員会が、利益の水増しがあったとされるパソコン事業を担当していた同社の事業部門(社内カンパニー)の元社長から任意で事情聴取したことが関係者への取材で分かった。監視委は金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で東芝の歴代3社長の刑事告発を目指しており、3人から部門責任者への指示内容などを確認したとみられる。ただ検察側には慎重論が強く調整は難航しそうだ。

 監視委は昨年12月、東芝に約73億円の課徴金納付を命じるよう金融庁に勧告。その後も西田厚聡▽佐々木則夫▽田中久雄の歴代社長3人がパソコン事業の不正会計を認識していたとみて調べてきた。

 第三者委員会の報告書などによると、歴代社長らは、独立採算の社内カンパニーの社長らを集めた会議で「チャレンジ」と称して収益改善を強く迫った。

 パソコン事業を担うカンパニーは、調達した部品を台湾の製造委託先に売り、完成品を買い戻す「バイセル取引」を悪用。部品の原価を知られないよう、調達価格に一定額を上乗せした値段で部品を売却する際に、上乗せ幅を大きくしたり、四半期決算期末に必要以上の部品を売り渡す「押し込み」を行ったりして一時的に利益をかさ上げし、四半期決算に計上するなどした。

 決算後に完成品を買い戻す際に部品の価格を上乗せすることで、一時的な利益が消えるにもかかわらず、東芝はこうした会計処理を繰り返した。2008年以降の利益のかさ上げは総額約600億円に上るとされる。

 関係者によると、パソコン部門の予算はバイセル取引で一時的な利益が得られることを前提に組まれていた。監視委は歴代社長もこの事実を認識していたとみており、カンパニー元社長らの聴取を通じて裏付けを進めているとみられる。

 3人は民事訴訟で自身の関与を否定している。【平塚雄太】