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(株)寺岡製作所【4987】の掲示板 2019/02/01〜2023/11/15

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マーケットニュース

ただ純投資目的で株式を保有しているわけではない日銀が市場の主役となる副作用は大きい。経済協力開発機構(OECD)は15日に公表した対日経済審査報告書で日銀のETF買い入れについて「市場の規律を損ないつつある」として懸念を示した。
日銀がETFを通じて業績にかかわらず、幅広く株式を買うためだ。東証1部では、過去10年間で5回以上赤字を計上した企業は計54社にのぼる。新日本科学など赤字の回数が8回に達した企業も存在する。
日銀が筆頭株主とみられる企業の幹部は「株式報酬などで従業員の士気を高めようとしても、日銀買いで株価が下がりにくいため、効果が期待しにくい」と漏らす。
株安局面に転じて日銀の自己資本が毀損する事態になれば、通貨の信認も揺らぎかねない。日銀の雨宮正佳副総裁は3月に国会で「日経平均株価が1万8000円程度を下回ると保有ETFの時価が簿価を下回る」との試算を示した。足元の株価水準からは距離があるが、将来の景気後退局面などで含み損が発生する可能性はゼロではない。
満期を迎えると償還する国債や社債と違い、ETFには満期がない。残高を減らすには市場に売却する必要があるが、株価の下落を招かないように長い時間をかけて慎重に売却せざるを得ない。自縄自縛ともいえる状況に市場では「日銀は(売却をあきらめて)塩漬けするしかなくなった」(BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト)との声もあがる。