ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

タカラバイオ(株)【4974】の掲示板 〜2015/04/27

思わぬ余波? 中国の景気減速が世界に与える影響
THE PAGE 4月26日(日)7時0分配信

 中国の景気減速が鮮明になってきたことで、中国政府が金融緩和策を拡大させています
 中国の中央銀行にあたる中国人民銀行は、市中銀行から強制的に預かる資金の比率である預金準備率を20日から1%引き下げました。同行は、昨年11月と今年3月に金利の引き下げを実施し、今年に入ってからは預金準備率の引き下げも行っています。
 2015年1~3月期の実質GDP(国内総生産)成長率は、前年同期比プラス7.0%と、6年ぶりの低い伸びにとどまりました。中国はこれまで2ケタ成長を続けており、国内のあちこちにその歪みが出てきています。しかし、成長率をあまりに低下させてしまうと、今度は不良債権などが表面化し、金融危機を引き起こしかねません。このため、中国政府は、今までとは逆に金融緩和策の拡大を進めているわけです。

 預金準備率の引き下げ効果は大きく、このところ中国の株式市場は急騰しています。日経平均が2万円を超えるなど、日本株も急上昇していますが、中国の金融緩和策の影響を指摘する市場関係者もいます。
 これまで中国は、人民元の上昇を防ぐために、積極的に人民元売り・ドル買いの為替介入を行ってきました。しかし、景気の減速が顕著になってきたことから、為替市場では人民元安が続いています。このため中国はドル買い介入を手控えており、これによって中国の米国債の保有残高が減少したと考えられます。

 また、中国は、アジアインフラ投資銀行(AIIB)をはじめ、中国独自のアジア・ファンドであるシルクロード基金の設立など、アジア地域への投資スキームを矢継ぎ早に打ち出しています。これらの投資の原資となるのは、中国が保有する巨額の外貨準備なのですが、これまで米国債という形で「寝かせていた」資金を、こうしたインフラ投資に動かし始めている可能性があります。

 日本はこれまで一貫して米国債を購入していましたが、米国金融市場の安定化を最優先しており、資金を勝手に動かすことはしてきませんでした。当然のことながら、中国にはこうした配慮はありません。中国の経済規模はすでに日本の2倍となっていますから、中国の資金の動きが、国際的な金融市場に与える影響は今後、ますます大きくなってくるでしょう。