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NANO MRNA(株)【4571】の掲示板 2019/02/22〜2019/03/07
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>>73
参照論文
A multi-national, randomised, open-label, parallel, phase III non-inferiority study comparing NK105 and paclitaxel in metastatic or recurrent breast cancer patients
ラストオーサーは日本化薬の開発者ですが,ファーストオーサーは国立がんセンターの藤原康弘先生,共著者にはアブラキサン論文で博徒にも名の知れた乳がんの専門家聖マリアンナの津川浩一郎先生も名を連ねておられます。
このようなナノキャリ博徒の怒りを鎮めるためではないでしょうが,つい先日2月12日にNK105p3結果の詳細が論文化されてオンラインで公開されました。
この論文のイントロにp3でNK105の薬量を減らした理由が書かれています。下図はその一部を抜粋しマーカーを付けたものです。黄色マーカーがNK105薬量減量の必要性。水色マーカーが薬量減量の許容性でございます。
(1) NK105p1の拡大フェーズの容量は80mg/m2だったが,NK105を投与した患者に好中球減少症が頻回に観察されたため,投与が延期されたり,途中で減量せざるをえなくなることも少なくなかった。(p3ではこのような事象が生じないように最初から薬量を減量する必要があった)
(2) (薬量を減量すると効果も落ちてしまうのではないかとの懸念に対して)既に動物実験ではEPR効果を介したNK105の効果増強作用が示されていたので,p3でNK105の薬量を対照(パクリタキセル)の薬量よりも減量しても,対照と同程度の効果が期待できると考えることにも合理性はあった(許容性あり)。
現在行われているNK105やり直しp2ではNK105の薬量は80mg/m2に上げておりますが,
① 薬量を上げることにより,好中球減少症などの副作用が許容限度を超えて増えてしまわないか?
② NK105の薬量を上げることにより本当にPFSやOSなどの効果を増強するのか?
この2点がクリアーになれば再びp3にチャレンジ,クリアーにならなければ少なくとも乳がんについては開発終了になるのだろうと思うのであります。