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小野薬品工業(株)【4528】の掲示板 2016/09/14〜2016/09/20

【二番煎じの情報提供:腫瘍による免疫抑制を阻害する腎細胞癌治療薬/北村 正樹(東京慈恵会医科大学)】

【適応拡大】ニボルマブ(オプジーボ)=腫瘍による免疫抑制を阻害する腎細胞癌治療薬

引用:2016/9/20 日経メディカルの抜粋、全文は ⇒ ttp://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/201609/548299.html
(大丈夫、hを左端に付けて)

北村 正樹(東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部)

 2016年8月26日、抗悪性腫瘍薬ニボルマブ(商品名オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg)の適応が拡大された。追加された適応は「根治切除不能または転移性の腎細胞癌」で、成人に1回3mg/kgを2週間間隔で点滴静注する。ニボルマブは、2014年7月に「根治切除不能な悪性黒色腫」で承認されて以来、2015年12月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の適応が拡大し臨床使用されていた。

 腎細胞癌は、成人の腎実質に発生する悪性腫瘍で、腎悪性腫瘍の中で患者数が最も多い。高齢化や検査機器の検知能力向上などを理由に発生頻度は年々増加しており、世界で毎年11万人以上が死亡している。近年、日本では転移性腎細胞癌に対して、エベロリムス(アフィニトール)やテムシロリムス(トーリセル)などのmTOR阻害剤、スニチニブ(スーテント)、ソラフェニブ(ネクサバール)、パゾパニブ(ヴォトリエント)、アキシチニブ(インライタ)などの分子標的薬(小分子化合物)が汎用されている。

 ニボルマブは、世界初となるヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体の分子標的薬である。PD-1は、活性化したリンパ球(T細胞、B細胞およびナチュラルキラーT細胞)や骨髄系細胞に発現するCD28ファミリー(T 細胞の活性化を補助的に正と負に制御する分子群)に属する受容体である。このPD-1はリンパ球の活性化を抑制しており、癌細胞はPD-1と結合するリガンドを発現して免疫寛容状態をつくり出し、免疫反応から逃れていると考えられている。ニボルマブはPD-1を阻害し、癌抗原特異的なT細胞の活性化および癌細胞に対する細胞傷害活性を増強することで、持続的な抗腫瘍効果を示す。