ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

ソースネクスト(株)【4344】の掲示板 2019/02/22〜2019/02/26


AIは2012年ごろに登場した「ディープラーニング(深層学習)」によって、画像などから学習する機能が大幅に向上。自動運転や画像認識などと用途が大きく広がった。ただ判断の精度を高めるには計算量が膨大で時間がかかり、消費電力も大きい。自動車やスマートフォン(スマホ)などに高精度のAIソフトを載せて、リアルタイムの処理をすることは難しかった。
速さと精度を両立する手法として注目されるのが「蒸留」と呼ばれる新技術だ。精度の高い賢いAIと、計算が少なくてすむAIの2種類を使う。大規模なサーバー上で賢いAIがデータから学んだ結果を、計算量の少ないAIに伝えて学ばせると、速く高精度で処理できる。後者のAIは様々な機器に搭載でき、判断にかかる時間を短くできる。国際的な開発競争になっている。
富士通は撮影した顔画像から本人確認する生体認証に新技術を使った。画像から顔の特徴を見つけ出す方法を片方のAIに学ばせ、その結果を計算量が10分の1ですむ別のAIに学ばせた。

画像の拡大
富士通は様々な機器で顔認証に使えるAIの開発に取り組む

識別速度は5倍になり、模擬実験では100万人の認証が1.5秒で済んだ。ATMでの本人確認や小売店での決済などを想定しており、識別速度が上がれば、サービスの満足度が高まる。
情通機構は短い会話を聞くだけで、日本語や英語、中国語など8言語のどれかを識別できるシステムを開発した。最初に高精度だが長めの会話を聞く必要のあるAIで学ばせ、その識別結果を短い会話を学ぶのに適したAIに学習させた。
外国人の言語の識別に従来は10秒かかったが、新システムでは1.5秒聞き取るだけで、9割以上の精度で識別できた。出会った外国人と自然に話せる音声翻訳アプリなどへの応用を想定する。
自動運転を想定した研究も進む。東京工業大学の中原啓貴准教授は動画に映る車や歩行者、自転車の検出に蒸留を使った。試作すると1秒間に160回、物体を検出で