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UBE(株)【4208】の掲示板 〜2015/04/27

ナイロン原料の生産能力削減 宇部興産、堺工場で設備閉鎖へ
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO50178670Z21C12A2TJC000/

宇部興産がナイロン樹脂の原料であるカプロラクタムを生産している堺
工場を閉鎖する。原因は、中国企業の増産と日経新聞に書かれてい
る。

日経新聞には、いつも重要な点が抜け落ちている。中国企業が増産す
る中で、なぜ日本企業が生産から撤退しなければならないのか。理由
は、中国企業の製品価格が、宇部興産の堺工場の製品価格より安い
からである。宇部興産はタイにもカプロラクタムの工場を保有している
が、タイの工場は閉鎖しない。タイの工場の生産コストが安いからであろ
う。宇部興産はカプロラクタムの後に、リチウム電池向けセパレーターを
生産する予定であるようだ。しかし、現在、中国でもセパレーターの製造
工場が続々と建設されている。いつまで宇部興産のセパレーターが中
国産のセパレーターに対して競争力を維持できるかどうかわからない。

日本企業の工業製品が、アジア製の工業製品に価格競争で破れる最
大の原因は、アジア諸国の賃金が安いことである。しかし、低賃金の原
因は、アジア諸国が発展途上にあるからだけではない。アジア諸国の
政府・中央銀行が、自国の通貨を安く誘導し、外国企業の誘致、輸出振
興をはかっていることも大きく寄与している。

日本がアジア諸国と対等な条件で競争するためには、アジア諸国に操
作された超円高・アジア通貨安を是正することが不可欠である。政府・
日銀は円高是正に本気で取り組むべきである。最近、円レートは円安
方向に動いているが、まだまだ不十分である。宇部興産が堺工場を閉
鎖することなく、新しいセパレーターの工場を日本国内に建設し、利益を
上げ、その結果、株価も上がるような政策をとらなければ、日本経済の
成長もありえないはずだ。

実質実効為替レートから見た超円高の進行の実体
http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-4.html

購買力平価から見たアジア諸国の通貨に対する超円高の実体
http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-7.html

アジア諸国の通貨に対する超円高の原因
http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-9.html

中国の経済成長と人民元安誘導政策
http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-13.html