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(株)セブン&アイ・ホールディングス【3382】の掲示板 〜2015/04/07

 大手コンビニエンスストアチェーンが、中東や中央アジアなど、これまで海外展開の中心だった東アジアや東南アジア以外での市場開拓に乗り出している。
 セブン−イレブンを展開するセブン&アイ・ホールディングスは2015年夏、アラブ首長国連邦(UAE)に初出店。ミニストップは昨年、中央アジアのカザフスタンに進出した。物流システムなど日本型ビジネスモデルを現地に持ち込み、成長が見込める市場で事業拡大を狙う。
 セブン&アイは17日、UAEのドバイ首長国に初出店すると発表した。ドバイは20年に万国博覧会の開催が決まっており、堅調に経済成長する可能性が高い。日本国内のコンビニ市場が「飽和状態」となり、世界各地で有力市場を探す中、セブン&アイはドバイの潜在需要は大きく、今後、イスラム圏内での出店のモデルケースにもなると判断、3年間で100店舗の開設を目指す。
 セブン−イレブンの出店は日本を含めUAEで計17カ国・地域目。ドバイには日本から社員4人を派遣し、弁当や総菜など商品開発のノウハウを提供。データを分析しながら売れ筋商品を効率的に店頭に並べる手法など、日本型コンビニのビジネスモデルを積極展開する方針だ。
 一方、ミニストップは昨年1月、カザフスタンに初出店し、現在7店舗を展開する。イスラム教徒が多い状況を考慮し、肉まんの具を豚肉から牛肉に変えるなど現地の実情に合わせた商品販売で顧客を増やしたい考えだ。
 これまでのコンビニの海外展開は、中国や台湾などの東アジアや、タイ、インドネシアなどの東南アジアが中心だった。「日本との食文化の近さや、深夜労働をいとわない国民性などから、物流網が整備されれば、日本のコンビニは受け入れられやすいため」と東レ経営研究所の永井知美シニアアナリストは話す。
 逆に、こうした条件がそろわなければ、成功の可能性は低くなる。UAEについては食文化の違いもあり、永井氏は「様子を見ながら進めていくことになるだろう」とみる。
 海外展開にはリスクが伴う。ファミリーマートは3月、約8000店舗を展開していた韓国からの撤退を決めた。ファミマは「チェーンストアの出店や営業時間に関する規制が強化され、日本型営業スタイルの継続が難しくなったため」と説明する。だが、一緒に事業展開する現地企業の独立志向が強かったためとの見方もあり、現地でのパートナー選びも重要となる。