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双日(株)【2768】の掲示板 〜2015/04/28

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jet***** 強く買いたい 2013年3月1日 16:44

電気代値下げは? シェールガスは日本の救世主か
週刊文春 3月1日(金)13時20分配信
今、世界のエネルギー業界や金融資本は「シェールガス」ブームに沸いている。
掘削技術の飛躍的な進歩により、従来は掘り出せなかった頁岩層から大量の原油や天然ガス(LNG)が取り出せるようになった。そのためLNG価格が大幅に下落する。
米国はエネルギー輸入国から輸出国に転じ、資源大国ロシアやアラブ諸国の地位は低下。国際政治のパワーバランスが大幅に変化することも予測される。
世界最大のLNG輸入国、日本は100万BTU(英国熱量単位)当たり約17ドルという世界一高い値段で買わされ続けてきた。お隣り韓国は運賃込みで10ドルで買っているのに、である。
なぜ、世界一高いガスを永年、買わされ続けてきたのか。それは原油価格に連動する方式をとっているからだ。石油ショックに懲りて、安定供給にばかり目がいって中東の供給国側に有利な条件で長期契約を結んでしまった。
おりから原発停止で高い電気料金に喘ぐ日本にとって、シェールガスはまさに救世主のように見える。
だが、バラ色の夢を描かない方がいい。シェールガスの米国国内での流通価格は3ドル以下だ。しかし日本に持ってくると液化する費用やタンカーの輸送費を含めて安くて10ドル、厳密に見積もれば13ドル程度になる。
米国に液化するための施設はない。日本企業が金を出して作ることになる。パナマ運河の拡張工事は2014年末までかかる。どんなに早くても対日供給体制が整うのは15年以降。2010年代の終わりということも有り得る。
米国でシェールガスを手掛けているのは主に新興のエネルギー企業だ。焦らなくても日本に売り込みをかけてくる。それを忘れて前のめりになれば、米国はTPP交渉のカードとしてシェールガスを必ず使ってくるだろう。
日本のLNG調達戦略の根本的な誤りに頬被りしてシェールガスに浮かれている政府、電力業者がおかしいのだ。エネルギー安保を考えるなら、電力9社が一括して買い付けるなど、官民挙げて産出国と価格交渉をすることだ。
バイイングパワーを発揮すれば韓国並みには下がる。シェールガスで大騒ぎする前にやるべきことがある。 (ジャーナリスト・有森隆)
(週刊文春2013年3月7日号「THIS WEEK 経済」より)