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(株)新日本科学【2395】の掲示板 2023/12/06〜2024/02/07

>>668

leoさんが書いている「プパトリプタン」をGoogleで検索してもヒット数ゼロで、そういう名前の薬はこの世界に存在しない模様。おそらくフロバトリプタン(Frovatriptan)の名前をleoさんが読み間違えていると思われます。
フロバトリプタンはトリプタン系の中では血中濃度の半減期が長い特徴がありますが、臨床試験で得られたデータによると1回目の服用後24時間までに患者の約50%が2回目を服用するとされており(*1)、これに対してSTS101は初回投薬の48時間後時点で2回目を使用した患者は20%未満(*2)。痛みを長時間抑える点でトリプタン系としては優秀なフロバトリプタンと薬効の持続性を比べると、STS101の方が大幅に効果的であることが分かります。

またleoさんが今回引き合いに出した片頭痛予防薬エムガルティ(Emgality)については抗CGRP抗体薬という薬価が高いタイプの薬で、発売元Eli Lillyのホームページによると1本が706ドル(約10万円)にもなります(*3)。アメリカでは保険に入っていれば月平均354ドルになりますが保険に入っていない人はこれを全額負担。片頭痛の回数を半分に減らせるという薬効は確かにありがたいものの、そのためにこんな出費は出来ない人が多いのが現実です。

またDHEの安全性についてはleoさんの言う「手足が冷たくなって切断する」などはいったい何時代の話なのか、全体的に時代に遅れ気味のleoさんにしても認識が古過ぎるというもので、現代のSTS101で長期の安全性を見たASCEND試験では軽微な副反応があったのみと確認されています(*4)。とはいえ一般常識として理解しておくべきことは世の中のあらゆる薬にはその半面のリスクがあるということで、たとえば上のフロバトリプタンの注意書きにも「心筋梗塞や脳卒中などの重篤な心血管副作用を引き起こす可能性があり、入院や死亡につながる可能性がある」が書かれています(*1)。

  • >>678

    (前回の続き)
    トリプタン系の片頭痛薬はその薬効の特徴にうまく合致する症状の患者さんであれば問題なく効果的な薬ですが、その一方でトリプタンは片頭痛患者の30%には効果がなく、効果の持続時間が短いため片頭痛が頻発する人が多用するケースで薬物乱用頭痛のリスクが高まります。こういった既存の片頭痛薬の守備範囲でカバーできない多くの片頭痛の患者さんにとって、上市に向けて現在進行中のSTS101は有望な代替薬となり得ます。

    専門家の肯定的な見解はすでに紹介した通りですが、実際に治験に参加した患者さんの評価も重要なポイント。1年以上の片頭痛の病歴がありその頭痛に既存の薬(もちろんトリプタンなども含まれるでしょう)で対処してきた患者さんが、新しい片頭痛の治験に参加して、今まで自分が使ってきた片頭痛薬よりも良ければその新薬に好意を持って販売されれば使いたいねと答え、良くなければ使いたくないわと答えるでしょう。STS101はその点がはっきり治験参加者の回答に出ており、「利用可能であればSTS101を使用する可能性が高い/非常に高い」という回答が75%を上回っているわけです(*5)。