投稿一覧に戻る (NEXT FUNDS)日経平均インバース上場投信【1571】の掲示板 2019/05/07〜2020/06/22 197 fom***** 2019年8月18日 19:33 第150回 同盟問題(2) 「もし陸軍が出先の大使の言つて来たやうなことを押し通さうとすれば、外務大臣も総理も到底同意ができないのだから、或は内閣は代らなければならないやうな結果を導くかもしれない」 × × × 昭和天皇が懸念したように、陸相が三国同盟をごり押しすれば、閣内不一致で総辞職もあり得ただろう。だが、首相の平沼は海千山千だった。孤立する陸相の肩を持って総辞職を避けつつ、ひたすら結論を先送りするという、遅延策に出たのだ。 以後、五相会議が延々と繰り返され、その数は平沼の在職中、8カ月足らずで70回以上に及んだ。「優柔不断の誹を受けながら数十回に渉り(五相会議で)討議を累(かさ)ねたり」と、平沼自身が書き残している。 早期締結を求める陸軍からは「首相の言はハッキリしているがシッカリしておらぬ」との不満も上がった。しかし平沼は、何と言われようと泥をかぶる覚悟だった。 一方、出先の独断専行に外相の有田は激怒し、海相の米内光政は大使罷免を主張した。平沼はそれもなだめ、妥協案を再び訓令することにした。 それでも大島と白鳥の暴走はとまらない。4月2日、独外相のリッベントロップと会見した大島は、条件つきながら日本の参戦義務に同意してしまうのだ。同じ頃、白鳥も伊外相のチアノにこう言い切った。 「独伊が英仏と戦争する場合、条約の条項に基づき、日本が参戦するのはのはもちろんだ」 × × × 公然と訓令に逆らう大島、白鳥の「参戦」発言。平沼内閣が仰天したのは言うまでもない。だが、政府と軍部は一枚岩ではなかった。 そう思う0 そう思わない0 開く お気に入りユーザーに登録する 無視ユーザーに登録する 違反報告する 証券取引等監視委員会に情報提供する ツイート 投稿一覧に戻る
fom***** 2019年8月18日 19:33
第150回 同盟問題(2)
「もし陸軍が出先の大使の言つて来たやうなことを押し通さうとすれば、外務大臣も総理も到底同意ができないのだから、或は内閣は代らなければならないやうな結果を導くかもしれない」
× × ×
昭和天皇が懸念したように、陸相が三国同盟をごり押しすれば、閣内不一致で総辞職もあり得ただろう。だが、首相の平沼は海千山千だった。孤立する陸相の肩を持って総辞職を避けつつ、ひたすら結論を先送りするという、遅延策に出たのだ。
以後、五相会議が延々と繰り返され、その数は平沼の在職中、8カ月足らずで70回以上に及んだ。「優柔不断の誹を受けながら数十回に渉り(五相会議で)討議を累(かさ)ねたり」と、平沼自身が書き残している。
早期締結を求める陸軍からは「首相の言はハッキリしているがシッカリしておらぬ」との不満も上がった。しかし平沼は、何と言われようと泥をかぶる覚悟だった。
一方、出先の独断専行に外相の有田は激怒し、海相の米内光政は大使罷免を主張した。平沼はそれもなだめ、妥協案を再び訓令することにした。
それでも大島と白鳥の暴走はとまらない。4月2日、独外相のリッベントロップと会見した大島は、条件つきながら日本の参戦義務に同意してしまうのだ。同じ頃、白鳥も伊外相のチアノにこう言い切った。
「独伊が英仏と戦争する場合、条約の条項に基づき、日本が参戦するのはのはもちろんだ」
× × ×
公然と訓令に逆らう大島、白鳥の「参戦」発言。平沼内閣が仰天したのは言うまでもない。だが、政府と軍部は一枚岩ではなかった。